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rdside
「ぺいんと、あのさ」
『ん?』
「俺の嫁になってくれない?」
『え…それって_ 』
「俺はぺいんとに一目惚れした。ぺいんとが好き。だから番になって一生そばにいて欲しい」
「…でもそしたら本当に、戻れなくなっちゃうけど、」
『…いいよ』
「えッ?」
『俺もらっだぁと一緒にいたいから、』
『だからいいよ』
「本当に?」
『うん』
「やったぁ !! 大切にするからね」
そう言って抱きしめると彼の体温が感じられて俺は心の底から安心した。
「じゃあ…契約してもいいの、?」
『うん いいよ』
「分かった こっちについてきて」
『うん…』
契約してしまえばもう死別以外では解約できない。
契約の方法はそれほど難しくない。
この本堂の一室。そこには何人もの神の神棚がある。
そこに供えられている食べ物を口にすること、そしてその後口付けをすることで番としての契約は成立する。
ガラッ ヾ
「ここだよ」
『わぁ……、』
「かわいいね 笑ヾ」
「こっちへおいで」
『うん』
優しく抱き寄せ自身の神棚の前へ座る。
「この中の食べ物から1つ選んで食べてくれる?」
『え これって食べていいの…?』
「番になるための契約には必要な工程なんだ」
『バチ当たらない….?』
「大丈夫だよ 笑ヾ」
『分かった….』
そう言ってゆっくりと手を伸ばすぺいんと。
何を選ぶのかな。
実は供え物にも意味がありどれを取るかはその人の本能で選ばれるものだからぺいんとが何を選ぶかは初めから決まっている。
『これにする』
手に取った物は餅だった。
餅には円満という意味がある。
「うん 食べて食べて」
『いただきます…ヾ』
と言っても味は普通の餅なので普通においしい。
ぺいんとも美味しそうに頬張るものだから俺も自然と口角が上がってしまう。
「おいしい?」
『ん!! ヾ』
「よかった 笑ヾ」
『食べ終わったよ』
「よし、じゃあこっちに来て」
『うん』
「ちょっと目瞑ってて」
『はい…ヾ』
ちゅ ヾ
ぺいんとの温かく柔らかい唇はすごく心地よい。
『ん?! ///』
「…」
『ッん、ッはぁッ んぐッッ…♡』
『ん゛ー…//』
トントンヾ
「ッはぁ…」
『はぁッ、はぁ、…//』
舌を入れたのはわざとじゃない。こっちの方が良いと昔言われたのだ。
『なッなにぃ….ッ?//』
「これで契約成立♡」
『んッ そーなの…?』
「そうだよ?」
〜♪
『ん..なにこの音、』
「おっ聞こえる?」
『うん…?』
「おいで 一緒に行こう?」
「今日は祭りだから神とその番みんなで晩餐会するんだ」
『俺も行っていいの….?』
「もちろん、だって俺の番なんだから」
『うん…/』
pnside
ガラガラ ヾ
( らっだぁ様 !!
「お疲れ様〜〜」
( あれ、そちらの方は…?
「ん?あぁこの子?」
「俺の番だよぺいんとっていうんだ」
『…よ、よろしくお願いします…、』
( えー !! 可愛らしい顔 !!
( らっだぁ様センスありますね !!
みんな敬語だ。らっだぁ以外。
けどみんな楽しそう。番がいない人もいるんだ。
番は死別以外解約できないって言ってたよな…
てことはらっだぁももしかしたら俺が初めてなんじゃ….
いや、そんなはずない。狐の神様は何百年、何千年も前から祀られているのだからきっと死別してしまっているんだ。
…俺は何人目なんだろう。
( らっだぁ様に番かぁ…
( 俺ら先越されちまったな 笑ヾ
「ん〜? 笑ヾ 」
( うわぁ羨ましい !!
( それもこんな可愛い番とか !!
「まぁまぁ…笑ヾ」
「さぁさぁ、夕飯をいただこうか」
「ぺいんとはここね、俺の隣」
俺らの席は圧倒的に他と違って誕生席のようだった。
『ねぇ、らっだぁ』
「ん?」
『なんで俺らはここの席なの?』
「ん?この席が気に入らなければ変えるよ?」
『いや…そういうことじゃなくって、』
『なんか誕生席みたいな…』
「あー…そゆことね」
「なんて言ったらいいかな… 」
「この神社って元々9尾の狐の神様が祀られてる神社って言われてるでしょ?」
『うん』
「で、それは俺なわけじゃん」
『うん』
「だからこっちの世界でもそれは同じなの」
『らっだぁが1番偉いってこと…?』
「まぁ間違ってはないかな…」
『え!! そんなすごい人の番が俺なんかでいいの?』
「いいんだよ 安心して 笑ヾ 」
「ほら食べよ?」
『うん !!』
「どれ食べたい?」
「取ってあげるよ」
『うーん…これ !!』
「はーい どうぞ」
『ありがとう !!』
らっだぁはすごく優しくて包容力のある人だった。
今日が初めてのはずなのに不思議とどこからか安心感が出ていて止まらない。
らっだぁだけは俺を必要としてくれてるんじゃないかなんて思ってしまった。
rdside
「美味しかった〜〜」
『食べ過ぎちゃった…』
「食べてる時の顔可愛かったよ♡」
『ほんと見すぎだから…!! //』
「ごめんごめん 笑ヾ」
恋人繋ぎをして本堂の中を一部屋ずつ紹介してあげる。
ぺいんとはいつもどこかで消えたいと思っているからなるべく1人にはさせたくない。
なんで分かるかって…?
ふふ。俺は神様だからだよ。なんつって。
俺のたった1人の俺だけの番。
絶対に手放さないから。
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝ ♡1000 💬2
コメント
2件
手放さないで……絶対に手放さないで!!!なにがあっても!!!!😭😭😭
おっふ、🤭急なディープキスッッ!!🫣😁ぺんちゃん皆から可愛い言ってもらっちゃって本当にその気持ちわかるよッ!!ꉂ🤭︎💕︎らだお、嫉妬しないでよ!?絶対にするなよ!?!? 美味しそうにご飯を食べるぺんちゃん可愛くて大好きだよ🥹