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ころさな
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甘夏 桜
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ザー……。
窓を叩く雨音だけが、静かな部屋に響いていた。
夜23時47分。
街の明かりを見下ろす超高層ビル。
その最上階にある部屋には、黒を基調とした重厚な会議室が広がっている。
ここは、日本最強のマフィア組織――
『KING』本部。
誰も逆らえない王。
それがKINGだった。
世界中の裏組織ですら、その名を聞けば息を呑む。
警察も政府も、その存在を知りながら手を出せない。
理由はただ一つ。
「敵になった者は、必ず消える。」
そんな組織を率いる六人が、今この部屋に集まっていた。
部屋の奥。
玉座のような黒い椅子に、一人の青年が静かに腰掛けている。
ボス――らん。
窓の外を眺めながら、紅茶を一口飲む。
らん「……雨。」
静かな声だった。
その一言だけで、部屋はさらに静まり返る。
壁にもたれて腕を組むのは、裏ボス・いるま。
目を閉じたまま口を開く。
いるま「今日は静かすぎる。」
なつ「珍しく任務もねぇしな。」
大鎌を肩に担ぎながら、なつが椅子にもたれた。
こさめ「こんな日くらい休めばいいのに〜。」
ソファに寝転がるこさめ。
その隣では、ノートパソコンを操作するみこと。
みこと「……いや。」
みこと「静かな日ほど嫌な予感がする。」
すちは人数分のコーヒーを机へ並べる。
すち「みんな、冷めないうちに飲んでね。」
いつも通りの時間。
いつも通りの空気。
誰も、この数分後に運命が変わるとは思っていなかった。
──コンコン。
部屋にノックが響く。
らん「どうぞ。」
扉が開き、一人の部下が入ってくる。
しかし、その表情は明らかに焦っていた。
部下「ボス。」
らん「何かあった?」
部下は黒い封筒を差し出した。
部下「こちらが……本部入口の前に置かれていました。」
なつ「郵便か?」
部下「いえ……誰も姿を確認していません。」
みことが眉をひそめる。
みこと「監視カメラ。」
部下「確認しました。」
部下「ですが……」
部下「誰も映っていません。」
その一言で空気が変わる。
こさめ「え?」
なつ「そんなバカな。」
みこと「映像を改ざんされた?」
部下「その形跡もありません。」
いるまは封筒を見つめ、小さく呟いた。
いるま「面白い。」
らんは静かに封筒を受け取る。
真っ黒な封筒。
差出人は書かれていない。
封を切る。
中に入っていたのは、一枚の黒いカード。
そこには赤い文字で、こう書かれていた。
『KINGへ』
『七日後、お前たちの王座を奪う。』
『これは宣誓布告だ。』
一瞬、誰も言葉を発さなかった。
……
なつ「……喧嘩売ってんのか。」
こさめ「七日後ってことは……。」
みこと「計画的。」
すち「普通の組織じゃないね……。」
その時だった。
ブツッ。
部屋の照明が消えた。
真っ暗。
なつ「っ!」
こさめ「停電!?」
いるま「全員、動くな。」
静寂。
聞こえるのは雨音だけ。
三秒後。
パッ。
照明が戻る。
しかし、壁一面の大型モニターが勝手に起動した。
《WELCOME TO THE GAME》
真っ赤な文字。
部屋中が赤い光に染まる。
みこと「ハッキング!?」
急いでパソコンを開く。
画面を見るなり表情が変わる。
みこと「ダメだ!」
みこと「本部のシステム全部乗っ取られてる!」
こさめ「そんな……!」
なつ「侵入されたのか!」
その瞬間。
ビーッ!!ビーッ!!
警報が鳴り響く。
《地下武器庫に侵入者を確認》
《地下武器庫に侵入者を確認》
《至急迎撃してください》
すち「もう来たの!?」
部下「敵の姿を確認!」
部下「数名です!」
なつは立ち上がり、大鎌を肩に担ぐ。
なつ「待ってました。」
こさめはナイフを取り出し、笑う。
こさめ「久しぶりに暴れられるね。」
みことはパソコンを閉じる。
みこと「敵は陽動の可能性が高い。」
すち「負傷者の準備は任せて。」
らんは静かに立ち上がる。
腰の刀に手を添え、ゆっくり仲間を見渡した。
らん「みんな。」
「KINGの名に傷をつける者は許さない。」
「迎え撃とう。」
その言葉だけで十分だった。
いるまは不敵に笑い、銃を構える。
いるま「狩りの時間だ。」
六人は同時に会議室を飛び出した。
その頃――。
KING本部から少し離れたビルの屋上。
黒いコートを羽織った謎の人物が、雨の中で静かに笑っていた。
???「やっと始まった。」
???「KING……。」
???「お前たちの時代は、今日で終わる。」
黒い招待状から始まった物語は、まだ誰も知らない”真実”へと繋がっていく――。
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コメント
3件
うわー、これめっちゃ好みのやつだ……!まず黒い封筒とカードの差出人不明、しかも監視カメラに映ってないって時点で不気味すぎる。照明が落ちてモニターに「WELCOME TO THE GAME」って出た瞬間、背筋がゾクッとしたよ。KINGの六人、それぞれキャラがはっきりしてて一瞬で覚えられたのもいいね。特にらんの「雨」の一言で支配力出すの、すごく上手い。続きが気になって仕方ない!