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「・・・ゾ、ロさん・・・」
ばったり、という言葉がぴったり。
真正面に、ゾロさんがいた。いやもうこの際、いてくれたっていう表現のほうがいい。
「お前、ルフィと一緒じゃなかったのか?」
「・・・はぐれちゃって」
ったく何してんだよ、と思いきりため息をつかれた。・・・面目ない。
ふと、両脇の二人かカタカタと震えているのを感じた。
「・・・か、海賊狩りだ・・・ッ!
海賊狩りの、ロロノア・ゾロだ・・・!!」
「い、命だけは・・・!!」
あまりの二人の怯えように、逆に私が心配になってくる。
「・・・ほォ、こんなとこにも名が売れてんのかおれは。
まぁ今は海賊狩りじゃなくて、本物の海賊だがな・・・」
(・・・こわいィィ!!)
三人まとめて斬られそうなんですけど!
心做しかゾロさん私だけ睨んでるんですけど!
私なんかしましたか!?
「まァでもここで揉め事起こすのはあれだからな・・・。
おいテメェら、うちの船長に見つからねェうちに失せろ。そいつ、船長の女だぜ」
「すみませんでしたァァア!!!!」
効果音でもつきそうな勢いで、二人は逃げていった。
「あの、ゾロさん・・・。ありがとうございます」
「構わねェ。テメェも気をつけろよ。
この世界じゃこれが当たり前だ」
「・・・はい、すいませんでした」
弱いんだ、私。
せめて、自分の身くらい守れるくらいには強くならなきゃ。
「───で、ここどこだ?」
・・・え?
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コメント
2件
迷ってきたんですね・・・(笑)
ゾロでしたか……。 かっこいい✨