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「リーダーについて話します」そう雪彦が言った。
「リーダーについて…これをメモれば…」と若井。
そして雪彦が口を開いた。
「リーダーは俺の幼馴染です。ずうっと俺はリーダーに着いてきてました。でもある日、戦争が始まり、会えなくなって距離は遠のきました。終戦後、彼と会い、驚きました。随分印象が変わっていた。というか別人でした。俺はずうっと平和がいいなあって思っていたけど彼は違った。逆でした。赤ん坊にもこの経験をさせないとって。それで、俺がこのハッピーランドに来た後、とあるグループを作ってハッピーランドに来ました。それがエントの始まりです。俺は言われるがまま入って復讐を今果たしたんです」
淡々と話す彼は表情が一切変わらなかった。
「トップが言いたいことはよく分かります。ですが俺にはこの道しかなかった」
そして、雪彦は更に話す。
「そして、リーダーはアンハッピーランドをつくろうとしていた。そのため、その首謀者である前トップを探そうとしてました。ですが、俺はそれを止めるため現実世界に彼女を送り込んだんです。そうすればハッピーランドへは帰れないから」
啓次郎はだからか…そう思い、自分たちの計画についた話した。
「だからこっちに来たんですね永島氏」啓次郎たちの話の後、尻餅をついたままトップは言った。
「ええ」
「ところで質問なんですが今、永島氏は現実世界へは帰りたいですか?もし帰りたいのであれば私の方から時の珠を出しますが」
そう言われ、啓次郎は少し考えた。そこで雪彦が口を開いた。
「エントはリーダーが死んだので後々いなくなることでしょう。もし何かあれば俺がなんとかします。俺が生み出してしまった化物なので」
それから啓次郎は考えた。考えに考え抜いて遂に口を開けた。
「…帰ります。家族と会うため」
その言葉に雪彦はニコッと笑いこういった。
「永島さんならそう言うと思ってましたよ。今日、貴方の話を聞いたときから」
それからトップは宝庫室に啓次郎を案内した。そして、目の前には水色の透明でピカピカ輝いている水晶があった。
「どうぞ触れてください」
トップがそう言うと啓次郎は一言「ありがとう」と言った。そして、啓次郎は水晶に触れた。その瞬間、周りにビリビリと雷ができ、それからまもなく現実へ飛ばされた。
「うわあ…」辺りは真っ暗だった。啓次郎は周りを見渡す、そしてここが駅前だということが分かった。駅前のベンチに横になっていたのだった。
「なんちゅうとこで寝てんだ俺」そう小さく笑った。そして、啓次郎はこう言った。
「もう飛ぶのは懲り懲りだぜ……」
啓次郎は粉のように小さい星が輝く夜空を見上げた。
コメント
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駅前でおやすみ〜