3日目
今日は、遠くへ探索に行きたかったが朝から土砂降りのため辞めることにした。
やることもないため、この日記に俺の昔話を綴ろうと思う。
30XX年
俺は、母さんと父さんそして、3歳年下の妹ereaと一緒に暮らしていた。
俺が生まれた時には、地球はすでに荒廃が進んでいた。
母さんから聞いた話では俺たちが生まれる20年前程に謎の宇宙爆破が起きたらしい。 母さんは、奇跡的にシェルターにいたため助かったらしい。
それからは、過酷なサバイバル生活を強いられたらしい。 母さんは子供だったため、生き残るのには苦労したらしい。他の生存者に食料などを奪われ、散々な目にあったみたいだ。そんな中でも根気強く生き延び、母さんは父さんと出会ったということらしい。
そんな俺たち家族が暮らしていたのは、Noidを研究する研究所だった。研究員は、かつて母さんと幼馴染だった人らしく、快く俺たち家族を迎え入れてくれた。そんな研究所シェルターで俺たち兄妹は育った。研究所での暮らしは、今思うととても快適だった。
朝は、ereaと研究所内をかくれんぼなどをして遊び回っていた。昼には、母さんと一緒に料理をし、ご飯を食べた。ここで母さんから色々なレシピを教えてくれたため、今の生活に多いに役立っている。 そして午後には、母さんから荒廃した世界で生き抜くべく、色々な知識を叩き込まれた。夜には、探索から帰った父さんと4人揃って夕飯を食べた。そして、星を眺めながらみんなで寝るというのが俺の日常だった。
そんな日常が崩れてきたのは、俺が10歳の頃だった。その日は、珍しく豪雨だった。探索は難しく思えたが、父さんは出かけてしまった‥‥。
それから夜になっても、父さんは帰って来なかった。父さんは、一流サバイバーであり、ちょっとのことではなんら問題ない人だった。そんな父さんが帰ってこないため、研究所もパニック状態となった。母さんもひどく落ち込んでいた。そんなみんなを俺は、ただ眺めることしかできなかった。
翌日になり、雨も落ち着き研究員は父さんを探しに行った。しかしこれといった手がかりも見つからず、ただ暗い日々だけが流れていった。
そんなある日、研究員が慌ただしい様子で俺たちを呼んだ。呼ばれて向かった先は、普段入ることができないNoid収容所だった。収容所に通され、長い廊下を進んだ先には他の Noidとは、少し様子が変なNoidがいた。母さんが研究員に「このNoidは‥?」と聞くと暗い表情をし研究員は、答えた。
「××さんのNoidです‥‥。」
「え‥‥‥‥?」
母さんが訳がわからなく立ち尽くす横で研究員は続けた。
「今朝、捜索隊員が見つけたんです。私たちも一回疑いました。しかし、このNoidの首には××さんのネームタグがつけられており、所持していたラディアルからも××さんと思われます‥。」
そう研究員が告げた瞬間母さんは、崩れ落ち俺も聞いたことのない声量で泣き出した。
俺と妹は、ただ茫然と立ち尽くすしかできなかった。その日は、母さんに先に帰って寝ていてと言われ、妹と二人で帰ることになったが、どうしてもereaが母さんと一緒に居たいと泣き出したため、母さんがあなた一人で帰れる?と言い、俺は一人で帰り、眠りについた。
その日の夜、けたたましいサイレンの音で目が覚めた。何があったんだとすぐに部屋を飛び出し、研究室へ向かった。研究室には、母の幼馴染である、reasuさんがいたため事情を聞いた。
どうやら、昨日行ったNoid収容所からNoidが脱走したらしい。そのNoidは特殊個体であり、どんどん感染が広がっているらしい。ここも、時期 に危険になるということで、俺 は、reasuさんに連れられシェルターから逃げることになった。俺は、母さんと妹が心配になりreasuさんに聞いたが、reasuさんは、『 もう‥ダメになっていると思う。』 と言い、僕をを外へ出した。
「sei、ここからは私はついていけない。一人で心細いと思うが、なんとしてでも生き残るんだ。⚪︎⚪︎の息子だからきっと生き延びれさ。本当に申し訳ない。どうか生きてくれよ。」
そうreasuさんは言い残し、研究室へと走って行った。reasuさんはその時、涙がポロポロと流れていたのがとても印象的だった。
これが俺が一人になるまでの話だ。母さんや色々な人が教えてくれた知識のおかげで俺は、今日まで生きてこれた。今になって考えると多分母さんが収容所にいたNoidを解き放ったのではないかと俺は、考察している。収容所は、とても頑丈な造りであり、誰かがセキュリティーを解除しない限りNoidが外へ出ることはないのだ。母さんは、研究所の構造をよく把握していた。きっと母さんは、父さんと一緒に家に帰りたかったのだろう‥。まあ、あくまで俺の考察だが、こんな書いていたら疲れてしまった。明日こそ探索へ行きたいため、もう寝るとしよう。
明日は雨が止んでいるといいな。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!