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親戚のおじさんとおばさんはとても親切にしてくれる。それは可哀想な子だからなのだろうか。
いつも俺は思う。もし俺の両親が生きてて、こんな自分じゃない本当の自分だったら。どんな生活を送っていたのだろうか。
そもそも本当の自分が分からなければ何も想像をすることはできない。
昔の俺はどんな辛い選択をしてしまったのだろう。
自分を守るために今の俺を作り出して。何をしたかったのだろう。
それはわからない。だけど、昔の自分をこれで守れているのなら少し自分を好きになれた気がする。
けど、俺も人間だ。昔の自分が作ったからと言って俺は俺だ。感情が無くなった訳では無い。こんな自分を好きになるなんてことは多分ない。でも、もしかしたら。
と、考える俺がいた。
いつも通り大学へ向かう。
伊達眼鏡とワイヤレスイヤホンをつけぼぅっと歩く。だが、やっぱり慣れない背中の視線と周りのうるさい声。
イヤホンをつけているのにいつも以上声が近いし。目も瞑っていないのに背中への視線がいつも以上に多い。前も経験したことがある。
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なんでだろう。
人と話したからか?
違う。
過去の自分を思い出そうとしたから?
それも違う。
じゃあなんで?
秘密
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早くこの人生を終わらせたい。
_なぁ俺の体なんで死なせてくれないんだ?
俺は死んでも後悔しない。
死んだ方が昔の自分も守れるのではないか?
今の俺がいたってなんもならないのでは?
俺は俺を守れてはいない。逆にもっと俺を殺しているのかもしれない。
“すまんね”
大学に着いてまた気持ち悪い視線を感じる。
気のせいだとわかっているのに。
「ラン君!!」
「ちょっとぉぉ!なんで無視するの!」
ランってやつも俺みたいなやつなのかもな。
まぁどうでもいいけど
「ねぇ!ねぇってばっ!」
「もう!捕まえたっ!」
「うわっ。」
誰かに腕を引っ張られてバランスを崩す。何とか倒れることは無かった。
「ねぇ!なんで無視するの!」
こいつは確か。ゆかだか、ゆみだか忘れたけど昨日の女か。
こいつにはランって名前を言ったんだった。でもまた話しかけられるとは…。まぁすぐにこいつも消えるだろうから適当に流しとこう。
「ごめんごめん!気づかなかった」
「嘘つき!絶対気づいてたでしょ!」
めんどくさい女だな。
「まぁいいや!今暇?カフェ行こ!」
「ごめんね。今暇じゃない」
「じゃあ夜8時30分にここで待ち合わせね!またね!」
いやいや。勝手に話を進めるなよ。俺は一言もいいとは言っていない。
行くはずが無い
夜…
親切の家に戻り自分の部屋のベッドに倒れ込む。毎日背中がゾワゾワして。肩が凝っている。
今日はもう風呂はいって寝るか。
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行くよ。
あと30分で8時30分だよ。
身支度して
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「は、?」
体が…勝手に。
どこへ行くんだ。?
まさか…あの女の所へ?