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第2話
カマイタチの子と話した後、僕は学園長室向かって歩き出した。
「晴明!大丈夫か…」
金髪の神様の子が話しかけてくる。
「うん、大丈夫だよ!1時間目授業出れなくてごめんね…」
「そんな事ならどうでもいいけど… とりあえず今日は休んで安静にしとけよ。」
「ありがとう…!」
僕はその子に背を向けて、
再び歩き出した。
妖怪と神様。
異なる種族同士が、対等に過ごしている。
平安時代じゃ、考えられない。
「道満、元気にしてるかな」
そんな言葉が、ポツリと零れた、。
ぬらり。
「晴明くん?」
背中に、暖かい声がかかった。
「朝倒れたと聞いて…もう元気ですか?」
くるりと振り向くと、そこには懐かしい顔があった。
「道満…」
「あれ…私の名前教えましたっけ?」
知ってるよ。ずっと昔から呼んでる名前。
「えっ、いや…他の先生が話してるのが聞こえて…」
あははと笑いながら言う。
「体調はもう大丈夫ですよ!心配ありがとうございます!」
頭にハテナが残っている道満を残し、
僕は学校を出た。
季節はちょうど秋の真ん中。
からりと晴れた青空が目を焼く。
何もつけていない右手を見て、思う。
ハルアキには申し訳ないことをした。
今、こうして魂が入れ替わっている訳だが、その元凶は自分にある
願ったのだ。
あの子たちに会いたい、と。
その願いが天に通じたのか、セイメイ の魂はハルアキへ、ハルアキの魂はセイメイへと入れ替わった。
多分、戻ろうと願えば戻ることが出来ると思う。
(そろそろ平安時代に戻らないと…)
と、空を見上げた。
「…」
空を飛ぶ1羽のカラス。
そのカラスが舞い降りてくる。
「あれっ晴明くん?いや…セイメイくん?」
「……朱雀。
こんな所で会えるなんて奇遇だね」
「……セイメイくんこそ。
何してんのこの時代で。」
相変わらず変わらない朱色の瞳。
しかしその瞳は警戒心を表すようにギラギラと輝いていた。
「何って、特に何もしてないよ。
ちょっとこの学園を見に来たかっただけ」
「ふーん…」
「じゃあそろそろ僕は平安時代に戻るからね。 …道満を、宜しくね。」
足元に五芒星が現れる。
少しもすると、セイメイの姿はフッと消えてしまった。
「道満のこと、任せてよ。」
五芒星が消え、いつもの日々が戻る。
ただ、
「蘭丸さん…?」
後ろの方で、声がした。
「あれ!どうしたのあっちゃん!」
左目のアザがギラギラと光っている。
「今…セイメイが…」
きっと一部始終見ていたのだろう。
困惑と驚きと、色々複雑な表情をしている
「大丈夫だよ。あっちゃん。
さ、学園に戻ろう。」
職員室に戻ると、ザワザワした声が中から聞こえた。
「 「安倍先生がいない…」」
ここまで読んでくれてありがとうございました!
私も私生活やなんやらで書くのが遅くなりすみません…🙇🏻♀️
長編になる予定なので
これからもお願いします!
🌱⋆。
1話目、沢山のいいね
ありがとうございます🥹🫶🏻
コメント
4件
うーん好き☆とりあえず脳と腕貰いますねそして食べますね
??良すぎかい??( 'ω')フェッ?!(’ω’)ファッ!!?( ᐛ )ふぅー.ᐟ.ᐟ.ᐟ.ᐟ