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あれから数日がたち、赤太宰も探偵社に結構慣れた。
「赤太宰ー!お菓子買ってきてー!」
「はい。分かりました。」
自分が最初着ていた服では目立ってしまうので新しい服もくれた。どこにでもいそうな普通の青年の姿だ。包帯を全身と、左目に巻いているという点以外では。
赤太宰は財布とエコバッグを持って駄菓子屋に行く。
向かう道中、すれ違う人々に見られている気がし、肩をすくめ、俯く。
きっとこれはもう治らない癖なのだろう。
急に、元気だが大きい子供特有の期待と楽しさに満ちた声が聞こえた。
屋根に大きく書かれた筆文字に、外からでも分かるほどのカラフルでたくさんのお菓子。いつのまにか駄菓子屋に到着したようだ。
まるで自分が子供に戻ったような感覚を覚えながら、とりあえず乱歩さんの好きそうな色々なスナック菓子と、色々な飴玉を小さいカゴに入れ、会計をする。
「うわぁぁん!!」
探偵社に戻ってると、河原で泣いてる少年を見つけた。
赤太宰は周りを少し見たあと、その少年に近づき、目線を合わせた。
「大丈夫?」
「うわぁぁぁん!!」
会話が成り立っていない。
少し考えるような素振りを見せたあと、太宰は少年に片方の手のひらを見せた。
「ここに種も仕掛けもないただの手のひらがあります。」
「うわぁぁぁん!」
「だけど………」
赤太宰がもう片方の手の指を鳴らす。
「ほら、飴玉が出てきた。」
「うわぁぁぁぁぁん!!!!おがぁざぁぁぁぁん!!!!!」
「…………。」
「あっ!!圭介!そこに居たのね!勝手にどこかにいったらダメって言ってるでしょ?!ほんと、心配したんだから……」
と、言いつつ手を繋いでまるで不審者から我が子を引き離すように、いそいそと赤太宰から離れていく。
マジックで出した飴玉を元に戻し、探偵社に向かった。
その足取りは先程よりも遅かっただった。
「遅い!もう僕待ちくたびれちゃったよ!」
「すみません。」
探偵社に戻ると椅子に座り、色々な本や新聞が置いてある机に足を置いて漫画を読んでいる乱歩に怒られた。
「だが、お菓子のセンスは悪くないな。流石赤太宰!」
「ありがとうございます。」
そう言って赤太宰は書類仕事を始めた。書類と向き合うその目は少し嬉しそうに見えた。
主は駄菓子屋でお菓子を買うのも書類仕事もやった事がないので「これ、違うくね?」と思っても許してください……( ;´꒳`;)