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「きゃァァァァァァァァ!!!!!」
あの、「エンジェル膝枕事件」があった10日後、この村でまたもや事件が起きた。
(悲鳴…!?とにかく急いでみよう)
俺は悲鳴の聞こえた場所へ走った。
「大丈夫か!?___っ!!」
悲鳴が聞こえた家の扉の先には、3~4mぐらいある、大きな熊型モンスターと襲われそうになるエリーとその家族の姿があった。
「ア、アード!!!助けてっ!!!!!」
熊の手が振り下ろされそうになったその時、
俺は、熊の前へ移動した。〖光魔法〗を使い、瞬きさえも寄せ付けぬ、その光の速度で。
「おい、熊ァ、俺の大切な人に手ェ出そうとした事を、後悔する間もなく殺してやる…。〖身体強化(極)〗。」
〖身体強化(極)〗を使った俺は、振り下ろされた熊の手を軽々と受け止めた。
(魔石の塵も残さないぞ…)
俺は、魔法陣を手のひらに顕現させ、魔法を行使した。
プライベート、キングダム
「〖孤独となりし、王の道〗」
光が熊を包み込んだ。そして消えた。
「アード!!!来てくれて、良かった…」
エリーがこちらへ来て泣きながら、俺に抱きついた。
「ああ…エリー、無事で良かったよ」
本当に無事でよかった。しかし、俺の頭の中には、後悔と謝罪の気持ち出いっぱいになっていた。
俺は、普通に戦えば建物に、損害を加えずに倒せたモンスターを、怒りに任せたせいで、エリーの家ごと…消してしまった。
「エ、エリー。俺は、俺は、なんて事うぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」