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彼、というか、浅田悠馬は死んだ。
そのことはもう仕方のないことだが彼は死ぬ前日に父に遺書を書いていたらしいのである。
その遺書というのが、今回重要なのである。
「お父さま、私は死にとうございます。いくら私を止めようとしても止められません。
私は完全に死ぬ準備はできたのです。
もうお父さまが私に行けとおっしゃった仕事は昨日辞めました。
お父さまが勧めてくださった清子さんとも別れました。
(ここだけ聞くと私がお父さまのことが嫌いな坊ちゃんのように思われるでしょうが
お待ちください。)私はお父さまのような政治家をとても尊敬しています。
いつしかお父さまのような 一流政治家になるんだと意気込んでいた時期もありました。
ですが、思うのです。お父さま、あなたは嘘つきです。そんなことないときっと言うでしょう。
ですが私には見えてなりません。お父さまはよく、選挙演説などでとてもいい演説をなさいます。
貧困、税金、世界情勢、多々ある問題をすらすらと解決しようと努力する 。
その意気込みが感じられます。ですが、一度もおやりになったことはないではありませんか。
あなたがこれまで議員だった時、何が変わりましたか。
ずっとあなたは質疑で演説と同じように意気込みを吐いているだけです。
あなたは環境大臣、財務大臣などよく内閣に入閣しておりましたけど、何もしてはいません。
それなのに世間はあなたを多く取り上げます。あなたは立派だと、素晴らしいと。
私はただ顔がいいだけだと思ってしまうのです。
いえ、もしかしたら違うのかもしれません。あなたはこれまで、どれくらいお金を稼ぎましたか。
あなたはもしかすると、お金をマスコミや他の議員に渡しているだけなのではないでしょうか。
財務大臣の際、確か裏金で問題になっていた議員がございましたよね。
あなたは彼らを少しも責めなかったそうではございませんか。
あなたはやはり、醜い。
ですが人間としては立派です。
人間なんて所詮嘘の生き物ですからね。」
この遺書を書いた後、彼はもう一つの遺書を書いた。
そこにはお父さまの栄光を湛えていたという…