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「あの……どういうことですか？ お二人は今……」
そろりと顔を上げると部屋の扉が半分ほど開いており、キャシアが小動物に似た丸い目を見開き揺らめかせながらベロニカとローズを交互に見ていた。
（やってしまった……）
キャシアが見た光景は異様だっただろう。
さもそれが当たり前のように、ローズがベロニカを『ローズお嬢様』と呼び、ベロニカがローズを『ベロニカ』と呼んでいたのだから。
しばらく戻ってくることがないよう用事を頼んだはずだったのに、こんなことになるなんて。
ローズとの話で頭がいっぱいになり、周囲に気を配れていなかった自分を猛省する。
とにかく今は話を中断し、この不測の事態に対応しなければ。
「キャシア、頼んでいた用事はもう終わったの？」<＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
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