テラーノベル
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なんかさ、新しいものが増えていくよね
なんなんだろう
私は床にバタッと倒れ込んだ。
カーテンの隙間から除く太陽の光は、朝を教えている。
…もう、朝か。
そうだ…私は昨日、作曲で忙しかったんだ。もちろん、ろくに寝ていない。
薄暗い部屋にある、鬱陶しい程に光っているPCの光は、私のやる気を吸い込む。
そして、私のやる気が戻ってきたと勘違いさせるのは、机に転がったエナドリのせいだろう。
はあ、と一息ついて、私は立ち上がった。
キィ、と椅子に座り、背中を丸めて、PCを睨んだ。
1番しかできていない、この未完成の曲を、聞いてみた。
…いつも通り、私の曲だ。
「…眠…」
独り言を口から出すと、私は、指を動かした。
カチカチ…と静かな部屋に響くキーボードの音と、
「…期待に応えなきゃ期待に応えなきゃ期待に応えなきゃ期待に…」
呪いのように口の中から出てくるこの言葉は、私を支配している。
視聴者さんの気分を悪くしたらダメだ。
視聴者さんが聞きたい曲を…
ピコンッ…と、スマホがなった
通知だ。
私は急いで開いた。
私の曲に関してのコメントだった。
「救われた!」「凄く共感する!」
…はあ、いつも通り…
そう言って、私のことは救ってはくれやしないじゃないか。
そして、このコメントには決まって私を責めるものがある。
「流石、みんなの英雄。」
初めてこれを読んだとき、胸がぎゅっと詰まった。
期待されているという喜びと同時に襲われる、この不安が、私の頭を痛くした。
無理。無理無理。
いつまで英雄ズラをしなければならないのだろうか。
いつまで人を救っていくのだろうか。
いつまで…救われないのだろうか。
音楽は好きだった。
唯、期待や願望が私をくらくらさせる。
ゆかに散らばった楽譜も、心の中で鳴き止まないこの、騒がしい声さえも。
再び、PCに目を向ける。
画面に映る作曲の画面。
そして、画面に反射して見える、私の酷い顔。
ぼーっとしていたら終わるわけが無いだろう。
さっさと終わらせて寝よう。
そう考えた私は身体を前のめりにして、作業をした。
「はぁ…終わった…」
結局、2日も寝ずにPCとにらめっこしていたのは、さすがに疲れてしまう。
マウスを動かし、再生ボタンをポチっと押した。
なんとも思わない。
というか、こんな曲で、本当に救われるのだろうか。という思考が頭の中を埋めつくして曲は終わる。
…とりあえず寝るか。
今度は床じゃなく、ベッドに倒れ込むと、夢の世界へ飛び込んだ。
なんか、うん。って感じなやつだよね
ていうことで
おやすみ世界
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