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この国は「光石(こうせき)国」。
一人の総統と九人の幹部が営むこの国は、「最強」と呼ばれるほど強い。
他の国との交易も行っており、光石国では取れない物などを受け入れて、かなり賑わっている。
平和が続くこの国でも、「戦争」という概念はある。国民では気づかないかもしれないが、様々な国と、過酷な争いはあった。
「ふぅん…今度はアウスト国が?」
そう聞くのは光石国の総統、輝(ヒカリ)。
「何その微妙な反応は…戦争のしすぎで頭おかしくなったの?」
イマイチな反応をするヒカリに、呆れさえ感じている光石国の書記長、柊(ヒイラギ)。
ここ最近、光石国は様々な国と戦争を行っている。その為、ヒカリは「また?」と、面倒だと思ってきていた。
ヒカリがその考えをするのは、ヒカリが狂気者だからである。
「…他の皆、呼んできます」
ヒイラギはヒカリの考えに呆れて諦めて、他の幹部たちを呼んでくる事にした。
ヒイラギがインカムという、所謂トランシーバーのようなものを使って、幹部達を呼び出した。
(※インカムは複数人で会話が可能だが、トランシーバーは一対一でしか会話ができない。)
集まったのは会議室。机は大きく、席は十人以上が座れるほど。
「今回、戦う相手はかなり有名なところだ。戦力もかなりあるし、国民達に言わずして戦うのはやめた方がいいかもしれないね」
「そうだな。明日か明後日くらいにでも話すか」
直ぐに立ち位置を話すのではなく、先に国民の対応をどうするのかを話す。
その次に、幹部達の動きを確認する。動きに関しては他の戦争とほぼ同じようなものなので、軽く確認するのみだ。
「奏(カナタ)、紙を渡すから道具確認してきてね」
「りょーかい」
カナタは光石国の軍医。今回の戦争相手はそこそこ強い。幹部でもない兵士達はボロボロになる可能性もあるので、包帯などの道具の点検は欠かせない。
「だったら長距離も確認してきた方がよさそうね?」
高貴なお嬢様系な彼女は、光石国の長距離部隊隊長の楓(カエデ)。長距離なので主にスナイパーを使う。その為、弾の確認が必要である。
という事は、必然的に短距離部隊にも弾の確認が必要になる。短距離では短剣を使う人もいるが、ピストルを使う人もいる。というわけで…
「え、オレも確認しなきゃいけない感じ!?」
短距離部隊隊長の橘(タチバナ)が嘆いた。
「それでも隊長かよ!」
少しキレ気味になるヒイラギは、めんどくさい確認をする必要は全くない。書記長だから。
弾の確認が必要なタチバナは、しなくてもいいヒイラギやその他諸々の人達に「むぅ〜」と睨んだ。
「睨んでも変わらないよ、ガンバレ」
「凪(ナギ)〜!!」
煽るように言うのは中距離部隊隊長のナギ。中距離部隊の役割は、かなり前線にいる短距離部隊の人達が取り逃した敵を倒すもの。
中距離部隊もピストルなどの銃を使う人もいるのだが、そこまでいない為、銃を使う人は自主的に用意をさせている。
だから、弾の確認は必要ないのだ。
だからと言って、タチバナ達の手伝いはする事はできない。特にする事がない人や、やる事が終わった人は戦争に向けての練習を行わなければいけないから。
「まあいいか」と練習をサボれば最後、その人は死ぬ。「練習すればよかった」と悔やむ暇もないまま死んでしまう。
「さて、もういいかな? じゃあ、各自やる事やってきてくれ。」
「「御意」」
ヒカリの言葉で皆は動く。
それはヒカリが「総統」だから、だけではなく、幹部達はヒカリの事を敬愛し、信頼しているからなのである―――
「光る石の在処とは?」
在処(ありか) です!
サブ垢の雑談で書いた母親に見せてる一次創作です。どんな感じか皆さんに見てもらいたいので、連載する事にしました。
是非、お楽しみください。