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乱層輝良がアイルに捕縛されるまで
コンビニでアイスを買った帰り道、あまり話した事のない噂好きのクラスメイトを見かけ、何となく気まずくなって裏道を通った。
いつもは危ないので通らないようにしているが「乱層さんが深夜に1人で歩いていた」という変に受け止められそうな噂を流されるよりは良い。
だがそれがダメだった。
裏道を歩いている途中に悲鳴(と言っとも低い唸り声のような声)が聞こえた。酔っ払いか何かだろうか。ここら辺は治安が悪い。しかもここは、その中でも事件が起こりやすい裏道だ。裏道が事件が起こりやすいと調べたことがあるわけでもないが、漫画やアニメで人殺しや敵がいるのは大体人がいないボロボロのビルか裏道だ。事件が起こらなくともこんなところで寝ていては風邪をひいてしまうだろう。警察とかそこら辺に連絡してちゃんと家に返してもらおう。
そんな考えで悲鳴が聞こえたところに向かうとそこには、顔が真っ赤になっていて酔っ払った勢いで今にも殴りかかってきそうな酔っ払い…なんかではなく死体だった。死体を見るのは初めてだが、アニメや漫画やコナン君なんかでよく出てくるようなthe・死体だった。元々運がいい方ではないが、運が悪いにも程がある。酔っ払いに殴られる方がまだマシだった。
最悪な事は続く。あったのは死体だけではなく、死体の横にもしかしなくても加害者な返り血を浴びた変な格好の男もいた。しかもテラのことを殺意満々(こんな言葉ないけど)な感じで見ている。つまりは死体、そして加害者である自身をテラが見てしまった事を知られてしまったという事だ。
「やばい」と思った時には体が動いていた。テラは殺意満々な男に背を向けて全力疾走で元来た道を走った。