何故か知らないけど若井がお酒を頼み始めて涼ちゃんも飲ませられてる。なんだかんだで時刻はもう23時だ。
「んぅ…ねむい…」
お酒の入った涼ちゃんが目を擦りながら眠いと言い出す
「藤澤眠い?もう帰る?」
若井が声をかける
「帰りまふ…」
「じゃあ俺送ってくよ」
この男に涼ちゃんを任せては部屋に連れ込まれかねない。絶対に阻止しないと
「あ、僕が送っていきますよ。近くなんで」
「え、大変じゃない?大森くんちっちゃいし」
この人僕のこと馬鹿にしてんのかな?
思ってたより何倍も嫌いなタイプだ
「大丈夫ですから!お金置いとくんで!また会社で!」
「はぁ…わかった。気をつけろよ」
とりあえず涼ちゃんを送っていくことに成功した。
「涼ちゃん、着いたよ」
涼ちゃんはほぼ寝ていたので駅からはタクシーに乗って帰った
「んん…ごめんね元貴ありがとう」
「うん。鍵は?ある?」
「鍵…あれ?鍵ない…」
「嘘でしょ?」
「あぁ…会社のデスクかも…」
なんなのこの人。頭いいのにちょっと抜けてるの最高
「僕の家くる?隣だし明日休みだし」
「ん〜…そうする〜」
簡単すぎない?大丈夫?そのうち変な人に攫われそうなんだけど
まあ何はともあれ2人で僕の家に帰ってお風呂に入ることにした
「涼ちゃん1人で入れる?」
「だいじょぶ…」
「なんかあったら呼んでね。転んだりしないように気をつけてね」
「ありがとぉ」
まるで初めて1人でお風呂に入る子どもを見てるみたいだな
涼ちゃんに貸す服を探しながらそう思った
でも問題がある。僕は涼ちゃんよりも背がちっちゃいから服は大きくてもMサイズまでしかない。大きめの服もう少し買っとけばよかったなぁ
「お?これどうだろ」
タンスの奥にあったのはオーバーサイズで着ようと思っていたパーカー。さすがにLサイズくらいなので涼ちゃんでも着れるでしょ
ノックをして脱衣所に入り着替えを置く
「涼ちゃん、着替えここに置いとくからね」
「ありがと〜」
ひとまず寝たり溺れたりしてなさそうで安心
「お風呂ありがとう〜」
そう言いながら涼ちゃんがリビングに来たんだけど……
「やばいめっちゃ可愛い…」
「ん?」
あのパーカーは涼ちゃんにも少し大きかったらしくダボッとしてる。それに少し長めの髪の毛が濡れていて正直言うと超えろい
「元貴も入ってくる?」
聞きながら僕の方によってきた。涼ちゃんからうちのシャンプーの匂いがして最高。
「そうだね、入ってくる」
何とか気持ちを抑えてお風呂に走った
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