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#暖かい休日の過ごし方
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臣桜
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#恋愛
らりるれろ
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「幸せの招き猫です」
「ははっ、違いない」
彼は軽やかに笑うと、一度ベッドから下りて洗面所に行き、ホットタオルを持って戻ってきた。
「うぅ……、いいですよ。自分でやります」
私と尊さんの仲であっても、何回もされた事があっても、全裸で体を清拭されるのは恥ずかしい。
しかもお股も拭かれるなんて、赤ちゃんというか、介護というか、申し訳なさがある。
「やらせてくれよ。どうせ疲れてるんだろ?」
けれど尊さんはサラリと私の髪を横に避け、腕から順番に、腋や胸元、お腹……と拭いていく。
「いつも済まないねぇ」
お婆ちゃんネタを披露すると、尊さんはブハッと噴き出した。
「いつでもお世話するよ」
尊さんはそう言うと、コロリと私の体をひっくり返し、また髪を整えてから背中やお尻、脚を拭く。
そして最後にまたコロンと正面を向かせ、脚を広げてお股を拭いた。
「あぁー……、もう……」
両手で顔を覆って恥ずかしがっていると、尊さんは楽しそうにクスクス笑っている。
この人絶対、私の反応を見て楽しんでる。Sミコ!
最後に尊さんは私に下着を穿かせ、冷蔵庫から出した水のペットボトルを、キャップを開けて渡してくれる。
Sだけど至れり尽くせり……。
ベッドのヘッドボードにもたれかかってお水を飲んでいると、尊さんは全裸のままシャワールームへ向かった。
「俺、ちょっとシャワー入ってくる。先に寝ててもいいぞ」
「ふぁい……」
返事をした私は時計を見て時間を確認し、欠伸をする。
少ししてからシャワーの水音が聞こえ、私はしばしばと目を瞬かせる。
エッチすると疲れるけれど、満たされた感が凄い。
尊さんと一緒に暮らして、毎日優しくしてもらって、ゴージャスな旅行にも連れて行ってもらって、高額なプレゼントももらっていて。
きっと私は世間の女性から見たら、憧れの生活を送っているように思えるんだろう。
勿論、身に余る光栄だと思っているし、思い出作りもプレゼントも、全部大切にしたい。
でも慣れって恐ろしいもので、満たされた生活を送っていても、美食や高級品に囲まれていても、スペシャルな体験をしても、その向こうにある尊さんの気持ちを確認したくなる。
彼が私に飽きるなんてないと信じているけれど、結局は自分に自信がないから「本当に愛されているのかな?」と疑ってしまう。
そんな事を言えば、尊さんはさっきみたいに真摯な言葉を向けてくれるだろう。
サイコキラーみたいな事を言えば、相手の〝中身〟を見たって人が何を思っているかなんて一生分からない。
信じるしかないんだ。
こうやって愛してもらえると、不安になっていた気持ちが少し和らぐ。
本当は毎日、浴びるように「愛してる」と言われて、四六時中くっついていたい。
そう思うけれど、現実的に望んでいる訳じゃない。
尊さんの愛を確かめたいというより、自分の不安を必死に埋めようとしているだけなんだ。
(もっと自信を持ちたい)
丁度、秘書課の皆さんから洗礼を受けたばかりだし、本当に自分は副社長秘書としてきちんと働けているか、心の底では心配がある。
なぜか知らないけれど、誰かの優位に立って意地悪をしてくる人って〝正しい〟ように思えてしまう。
自信満々に誰かを責める鏑木さんたちは、自分たちの意見が間違えているとは微塵も思っていないのだろう。
だからその〝正義〟に酔っている彼女たちを前にした私は、「私が悪いんじゃ……」とうろたえてしまう。
自分が百パーセント善人ではないのは分かっているし、人間だから間違える事もある。
可能な限り〝善く〟ありたいと思っているけれど、物事に絶対はない。
父の死だって、昭人の事だって、第三者的な視点では私に非はないと思っているけれど、ほんの僅かに「自分が悪かったのでは……」と思う気持ちがある。
そうやって揺れる気持ちの中で、必死に理性で自分を抑えている。――それが私だ。
だから常に不安と戦っていると言っていいし、尊さんを含めた周りの人がみんないい人だと、「こんな人たちに囲まれていていいのかな? 私は釣り合っているだろうか?」と心配になってしまう。
普段は明るく振る舞っているけれど、極端に自己肯定感が低いから、心の底に満たされない涸れ井戸があるのだと思う。
コメント
1件
いやもう、この回エモすぎんか!?😭💕 尊さんとの距離感が尊すぎて「お婆ちゃんネタ」でブッと笑わせてくれるあたり、ほんと尊さんのキャラ立ってるよな〜!そして主人公の自己肯定感の低さとか「満たされない涸れ井戸」の表現、めっちゃ共感して胸がギュッとしたよ…。自分に自信持ちたいって気持ち、すごくわかる。尊さんに愛されてるのに疑っちゃうもどかしさとリアルさが刺さった一話だった!✨