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口での行為を含めて立て続けに三回も射精した。僕ははあはあと肩で息をしながらベッドに横たわった。僕の疲れ切った様子を見て、彼女がさらに行為をせがんでくることはさすがになかった。僕らは生まれたままの姿でベッドの上で並んで横になっている。どちらからともなく手をつなぎ合って、ときおりお互いの唇を求め合いながら。
両親に自殺を心配された数時間後に彼女とセックスして童貞を卒業した。怒涛の展開とはこのことだ。
「めちゃくちゃよかった。頭が真っ白になった」
「ほんと?」
「ボクは嘘はつかない」
そうだっけ? と思ったけど、せっかくいい雰囲気なのだから黙っていよう。
「何度も言うが、ボクにはもう夏梅しか見えてない。夏梅はボクの過去を気にしてるようだけど、ボクには夏梅と二人で歩む未来しか見えてない。いや、二人じゃないな。ボクらのベビちゃんたちも未来のボクらのそばにいるはずだ」
ベビちゃんって僕らから生まれる子どものこと? 気が早すぎるけど、避妊したとはいえ彼女と子作りのための行為をしたのは事実だ。
「もう君の過去を気にするのはやめるよ」
僕がそう答えたとき、ドンドンと外から部屋のドアがノックされた。コンコンでなくドンドン。どうやら招からざる来客のようだ。
今この家には僕と彼女の二人しかいないはずなのに。まさか不審者? 僕は急いでパジャマを着て、部屋の入口に向かう。何か武器になる物はないかと探すと、長さ五十センチの金属製の定規が学習机の上にあったので、ないよりマシとそれを手に持って。彼女も急いで服を着て、ベッドに腰掛けて心配そうに僕を見ている。