テラーノベル
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ぷち、ぷち、ぷち…
錠剤をいくつもシートから取り出して机に落としていく。
錠剤が無くなったシートは近くのゴミ箱に捨てて。
今日も儀式のようにオーバードーズ。
でも多幸感なんて求めていない。
市販薬で多幸感を得られるなんて、体質的に難しいことは嫌と言うほどわかっている。
コップの水で何十錠もの薬を飲み干し、一つ深呼吸。
少し息苦しさを覚えるのがオーバードーズした証拠。
とぷとぷと酒をグラスに注いで一気に飲み下す。
急性アルコール中毒で死ねたら良いのにね。
アルコールに弱かったはずの体はいつの間にかアルコール中毒になって、酒がないと平静を保てなくなった。
オーバードーズも酒も最初は死ぬために始めた。
死にたくて、肝臓と腎臓をダメにしようと思って飲み始めた。
しかし、人間の体というのは意外と頑丈らしくガタが来る素振りも見せてくれない。
薬も酒もどんどん増えていく。
薬と酒がないと生きていけなくなった。
死ぬために飲んでいるはずなのにそれに依存して生きているだなんてお笑い種だ。
今日も儀式のようにオーバードーズと飲酒を繰り返す。
いつか体が悲鳴を上げて壊れるその日まで。
私の悲願を叶えるその日まで。
中毒患者は今日も普通のふりをして過ごす。
誰にも言わない、自分だけの儀式を生き甲斐に。
さようなら、世界。
今日も死ねずにただいま、世界。
コメント
1件
おお…これはまた重くてリアルな話だね。 「死ぬために始めたのに、いつの間にか依存して生きてる」っていう逆説がめちゃくちゃ刺さる。何十錠も飲んでる描写とか、酒を一気に流し込む息苦しさがひしひし伝わってきて、そっと見守ることしかできないもどかしさがあったわ。 「中毒」っていうタイトルも、薬にも酒にも、そして死にたい気持ちそのものにも中毒になってる感じがして、すごく考えさせられる。 続き、ドキドキしながら待ってるね。