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監視された愛の罠

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監視された愛の罠

3 - メールアドレス

♥

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2025年08月11日

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朝。

俺はモニターに映る二人を横目に、スマホを手に取った。

新しいメールアドレスを作成し、匿名で送れるメッセージアプリを開く。


打ち込むのはまろに関する根拠のない噂。


(今の彼氏、前に恋人に暴力ふるってたらしいよ。気をつけたほうがいい)


そんな、読むだけで胸がざわつく短い文章。

証拠も写真もないが、あえて曖昧なままのほうが疑いは長く残る。


送信ボタンを押す指先に、薄い笑みが浮かんだ。


「これで…」


翌日。

俺は大学から帰宅し、ポストに入っていた不在通知を確認していると、スマホが震えた。

画面には、見知らぬアカウントからのメッセージ通知。


“気をつけて。今の彼氏、前の恋人を傷つけたことがあるみたい”


心臓が一瞬きゅっと縮む。

そんな話、一度も聞いたことがない。

でも、もしかしたら、という考えが頭をかすめた。


ちょうどそのとき、玄関の鍵が回る音がした。


「ただいま」


いつものように微笑むまろが立っていた。


俺は少し迷ったあと、スマホを胸の後ろに隠すように持ったまま 「おかえり」と笑顔を作った。


けれど、まろはすぐに気づく。


「…何持ってるんや?」


『え?いや、なんでも』


軽く手を伸ばされ、スマホを取られる。

画面を見たまろの眉がわずかに寄る。


「…こういうの、信じた?」


『ちょっと、びっくりしただけ…』


「…そっか」


まろは小さくため息をつき、スマホをテーブルに置くと、俺の手をそっと握った。


「俺、ないこに隠し事しないって約束したよな」


『…うん』


「だからな、もし誰かが俺のことを悪く言ってきても…まず俺に聞いてほしい」


優しい声が、胸の奥に静かに沁みていく。


『…わかった』


「よし」


そのまま額に唇を落とされ、ないくんは安心したように息を吐いた。



一方その頃。

画面の前で俺は、噛みしめた歯から小さな音を漏らしていた。

「なんで。あんなメッセージ見せられても揺らがないなんて」


画面の中で二人は寄り添い、互いを見つめて微笑んでいる。



「….もういいや、こうなったら無理やりないくんを俺のものにしてやる」



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