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「……何か、思い当たることがありそうだよね?」
察しのいいアミに、「なな、なんにも!」と、動揺を露わに返して、
「「わかりやす〜」」
案の定と言うか、二人にフフッと笑われる羽目になった。
「ほら、コーヒーでも飲んで、リラックスして」
エミにそう促されて、あったかいコーヒーを一口飲み込んで、ふぅーっとひと息をつく。
「落ち着いたところで美都、次はいつ会うの?」
「次は、今週の土曜日だけど……」
そこへ、アミの方から問いかけられて、急になんだろうと首を傾げて答えた。
「だったら、その時に合鍵の話、しちゃいなよ」
「えっ! いやいや、確かにチーフの家には、行くことになってるけど……」と、そこまで喋って、つい家に行く予定までも口を滑らせたことに気づいた。
「へぇ~、家にねー。じゃあよけいに、いいタイミングじゃない」
慌てて自分の口を両手で塞いだけれど、無論アミが聞き逃すはずもなかった。
「でも……」と、言いよどんでいると、
「こういうのって、タイミングが大事なんだって。美都も、こうした方がいいよって言ってもらった方が、行動がしやすいでしょ?」
アミに言われて、「それは、そうだけど……」と、口にした。
するとエミが、「じゃあ、私たちと約束ね」と、にっこりと笑いかけた。
「約束って……」困惑気味に呟いて、だけどこのエミのニッコリ顔には弱いんだよねと思うと、二人の言うように、たまには積極的に出てみるのもアリなのかもしれないとも思えた……。