お風呂上がり。ホカホカしている私の体は、大人二人分ギリギリ寝れそうなくらいのそこそこ大きいソファーに、体育座りしていた。
あのとんでもない言葉がるぅ💛さんから出てきた直後の話をしよう。
「じゃあ、僕がさくさんを『付き合いたい』って思わせればいいんですね。」
「……………は?……………えどーゆ……」
「失礼しまーす、ご注文のたこ焼きでーす。」
「「!!」」
…そう。あの後、店員さんが入ってきたのだ。…………私の頼んだたこ焼きで。
結局、そこで話は終わってしまい、たこ焼きと私が渡したお菓子系のプレゼントを食べて、私達はカラオケから出た。
釈然としない。次、どういう顔して会えばいいかわからない。
ていうか、フってんのに、会う資格は私にない気がする。全てが矛盾してしまう。
ちらっと見えた机の上には、
[◇△ランド 11/22 大人2500円]
と表示されている遊園地の前売りチケットが、2枚しっかり置いてある。
2500×2で5000円。私のために、るぅ💛さんは払ってくれたのだ。いやもしかしたら自分のためかもしれないが。
前までは嬉しかったのに、今となっては複雑な気持ちだ。
いや……、嬉しいのだ。とっても嬉しい。
『好きです。白川さんのこと。恋愛の方で。』
あの時のるぅ💛さんの言葉が脳裏に蘇る。
クッションに顔を埋めて私は必死に顔が赤いのを抑えようとする。
あの告白は夢だったんじゃないかと思い始めている。そうでないと辻褄が合わない。
だって、私に誰かからモテる要素は一つもないんだから。
ガチャッ、とドアから音がする。
それを聞いてつい身構えてしまう。
「お風呂上がりました。」
私は今まで、『私の家』と言ってないのをお気づきだろうか。
そう。今私は、るぅ💛さんの家に居るのだ。
なぜこうなった……………。
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