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10 - すれ違いと嫉妬

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2025年08月17日

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第10章 すれ違いと嫉妬


体育祭が終わって数日。


クラスは委員会ごとの発表会の準備に追われていた。


私は実行委員をやっている関係で、他クラスの男子とも連携を取らなきゃいけない。

廊下でプリントを見せながら打ち合わせをしていると、ふと鋭い視線を感じた。


「……亮くん?」


廊下の端、教室に戻るところだった彼が

立ち止まり、こちらを見ていた。

けれど目が合った瞬間、何も言わずに教室へ入っていってしまう。


その日からなんだかよそよそしい。

話しかけても返事が素っ気ないし、放課後一緒に帰ることもなくなった。


「どうしたんだろ……私、何かしたかな……」


心配になって体育館裏で声をかけた。


「亮くん、最近冷たくない?」

「別に。」

「別にって……だったらどうして目も合わせてくれないの?」


押し黙る亮くん 。やっと口を開いたかと思えば、

「……あの男子と仲良さそうにしてたから。」

ぽつりと落とされた言葉に目を瞬く。


「え? 委員会のことだよ?発表の準備で……」

「委員会……?」

「そう。仕事の話しかしてないよ。」


説明すると、亮くんは一瞬きょとんとしたあと、顔を赤くして目を逸らした。


「……勝手に誤解してた。」

「もう……だったらちゃんと聞いてよね。」

拗ねたように言うと、彼は小さく「ごめん」と呟いた。

その声がやけに愛しくて、つい笑ってしまう 。

「嫉妬してくれたの?」

「……してねぇよ。」

「ふふ、わかりやすいなぁ。」


意地を張る亮くんの横顔を見ながら、胸の奥がじんわり温かくなった。


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