ツンツン猫と明るい風

放課後、俺は教室に忘れ物を取りに戻る途中だった。教室の近くに着くと、ふとした瞬間、愛梨の笑い声が聞こえてきて、足が止まる。

教室を覗くと、愛梨が友達の華菜と話していた。冷たくてクールな表情が定番の愛梨が、今は少し崩れている。その横顔は、なんていうか……珍しく楽しそうに笑ってる！俺、思わず見とれちまった。

「でさ、華菜、あの時の顔ったらほんとに面白かったわw」愛梨がクスクスと笑い、華菜も「やめてよ〜！思い出しただけで恥ずかしいって！」と笑い返している。

こんな愛梨、初めて見たかもしれない。普段は俺に冷たくて、どこか壁がある感じだけど、こうして友達といるときは……なんだか別人みたいだな。

愛梨が誰かとこうして笑ってるのを見て、少しだけドキッとした。俺は普段、愛梨に「ウザい」とか「しつこい」と言われてもめげずに絡んでたけど、こんな表情を見たら、なんかますます構いたくなるじゃんか……。

――けど、見つかる前に退散しないとな！教室に入るときに見られて「何ニヤニヤしてんの？」とか言われるのはごめんだ。

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昨日の投稿遅れましたすみません！今日2つ投稿します！