テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
🤍×❤️
⚠︎死ネタ、口調の違いや世界線の違い有
キャラ崩壊有⚠︎
※かなり重いしグロいと思います。
柔太朗side
ピッピッ_
真っ白な天井と、規則性のある機械音で目が覚めた。
まだ意識はぼんやりとしており、何が起こっているのかさっぱりわからない。
腹部の痛みに気づき始めた頃、看護師が顔を出した。
「目が覚めましたか、山中さん。」
「……おはようございます。」
「あの…俺は何故ここに……?」
「腹部の損傷とお聞きしております。」
「なるほど、ありがとうございます。」
「いえいえ、では退院の手続きの説明を_」
_1週間後
「お世話になりました。」
「お大事になさってください。」
「はい、ありがとうございました。」
久しぶりの外に少し違和感を感じる。
「風ってこんな冷たかったっけな……。」
手元にあった携帯を開くと、沢山の心配のメールで溢れかえっていた。
何百件という通知の中、探し出したのはたった1人。
俺の愛人である舜太とのトーク。
舜太からは何も連絡は来ておらず、とりあえず退院の報告をしたかった為電話をかけてみる。
「出ねぇな……寝てるかな。」
まだ朝早くの為、寝ている可能性が高い。
必要な物を適当に買い揃えて、何の用も無いが舜太の家へ向かう。
舜太の家は鍵が閉まっておらず、重い扉をゆっくりと開けて中に入る。
「あ、柔…おかえり」
「ただいま、これ買ってきたよ。」
「ありがと」
前の記憶は薄らとしか覚えてないが、久しぶりに見た舜太は何も変わっていなかった。
白くて透き通った肌、細長い手足、整った顔、喋り方。
そして、何の希望も持っていない真っ黒な瞳。
「なんか適当に食べといて。」
「んー、食べもんいらんわ」
「だめ、食べなきゃ死ぬよ?」
「なんなんもう……」
不服そうな顔を見るとやっぱり変わってないな、と改めて実感する。
納得いかない顔でゼリーを1口飲む。
「うぇ……やっぱいらんわ」
「そっか、じゃあ俺飲む。」
「これは?」
「いらん、死ねんくなるやんか」
「餓死とか1番おもんないでしょ、笑。」
「確かに……ほな飲むわ」
「なにそれ、笑」
相変わらず死ぬことばっかり考えてる舜太になんだか少しだけ笑えてくる。
舜太は目を離すと1人で自殺しようとするから、常に隣にいなければならない。
俺が入院してた期間は……どうしてたのだろうか。
まあ、そんなことはどうでもいいんだけど。
舜太に1人で死なれてしまうと俺が困る。
だから俺はいつも言う、
「舜太、死ぬ時は”2人で”ね?」
舜太を1人先に空へ見送るなんてそんなこと、俺に出来る訳ないのだ。
別に俺だって生きたい理由がある訳でもないから、今すぐにでも死んでやれるんだが。
「……なぁ柔、次はいつ死ねるん?」
「いつでも。舜太の決心が着いた時でいいよ。」
「そんなん、とっくについてんで」
「だよね……じゃあ、4日後とかどう?」
「なんで4日後?まあええけど…」
「なんでだろ…まぁ、俺も準備できるし。」
「なぁ、柔」
「海月って死ぬ時は海に溶けて死ぬらしいで」
「俺も海で死にたい、溶けて死んだら誰にも知られんで済むし」
「じゃあ、2人でよく言ったあの海にしよっか。」
「……うん、!」
舜太が少し微笑んだ。本当に久しぶりだ。
舜太の笑顔なんてもう見れることないと思っていたから少し嬉しかった。
でも死んだら本当にもう見れなくなるんだよな。それはそれで悲しいかな。
4日後_
「柔、はやくはやく」
「はいはい、焦んなって。」
ついに当日だ、舜太は朝からテンションが高く、ずっと1人で喋っている。
最後に楽しそうな舜太を見れてよかった。しっかりと目に焼き付けてから死のう。
ナイフを持って2人で、人気のない海に出かける。舜太 は久しぶりの外の寒さに驚いている様子だ。
「やっとやなぁ……楽しみにしとったで」
「いやー、なんか寂しくなるね。」
「寂しくなんかないやろ」
「でもそっか、柔は寂しいか」
「舜太と2人なら、寂しくないかもね。」
そんな話をしていたら目的地についた。
2人で砂浜に座って夜空を眺めていた。
なんとも言えない感情に、少しだけ胸が締め付けられるような気がする。
「……柔、月が綺麗やな」
「舜太の方が綺麗だよ。」
「……」
舜太がゆっくりと立ち上がって、小さく深呼吸をした。 遂にこの時が来たんだ。
何となく名残惜しい気もするけど、舜太が決めたことをしっかりと叶えてあげたかった。
「……ええ?」
「いいよ、いつでも。」
「………じゃあな、柔」
静かに目を瞑る。
微かに聞こえる鼻の啜り声と共に、下腹部にゆっくりとナイフの刃が刺さる。
「い”……」
速くなる心臓の鼓動。
血が流れる感覚と、少しの痛みに一瞬喉が詰まる。 刃が体の中で進んでいくのがわかる。
月の光で照らされた舜太の頬に雫が零れる
「ごめ……泣かないで、?」
「はよ、はよしてよ」
「今まで……ありが、とう。」
別れの言葉を告げると、舜太の首に手を当てる。 徐々に力を込めて、舜太の首を絞める。
「じゅう”っ、!!だいすき”っ…!!」
苦しそうな声で放った一言。
下腹部に刺さっていたナイフが引き抜かれる。
「かひゅっ” ああ”っ、!!」
「苦しいよなっ、ごめんな”っ、!!」
体から引き抜かれたナイフを、舜太の首に押し当てる。
「おやすみ、舜太。愛してるよ……。」
そう言ってナイフを右に、思い切り振った。
少し生臭い鉄の匂いに鼻がツンとくる。
俺たちは砂を朱色に染めて目を閉じる。
風が死の後押しをするように吹く。
寄せられた波がまた引いていく。
まるで何かを取り残したように_
< 解説 >
柔太朗は舜太が「死にたい」と言っていた為、一緒に死ぬために準備をしてきた。
やっとの思いで2人は、思い入れのある砂浜で自殺を試みるも、舜太は成功したが柔太朗は残ってしまった。
下腹部大損傷で緊急手術。手術は成功した。
そして目が覚めると病院にいた。
直前のことを全く覚えていない柔太朗。
退院と共に携帯が返されるも、舜太からの連絡は無い、 電話にも出ない。
それもそのはず、舜太はとっくに死んでいるから。
ただ、記憶が無い柔太朗は無いはずの舜太を思い浮かべて会話をする。
その空想の舜太もまた、「死にたい」と言う。
柔太朗は2回目の自殺も同じように失敗してしまい、振り出しに戻ってしまう。
はい!!いかがでしょうか!!
重い系をちょっとチャレンジしてみよっかな……ってことで!書きました!!
ループ小説になってるので何回か読み返して見ても!いいかもしれません!!
最近コメント欄で感想を言って頂けることが多く、毎回励みになってます!!ありがとうございます!!
ちなみに……
柔太朗に対して舜ちゃんのセリフに句点(。)
がないのは、もうこの世にはいないからってことです……!一応!!!
じゃあ!また次の作品でー!!
コメント
2件

切なくも美しい、、。 重めの🤍❤️最高です🫶✨️
うわっ、重くて美しい話だった…。柔太朗が記憶を失ったまま、もういない舜太と会話してる構造が切なすぎる。「死ぬ時は2人で」って約束、実際は舜太だけが逝っちゃったんだね。句読点に仕込んだ伏線にも気づいてゾッとしたよ。ループものってのも納得。重いテーマに挑戦した永絆さん、めっちゃ刺さったわ…!
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るいね
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