テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
1件
わああ、第22話読み終えたよ!!😭✨ 御旗楯無がついに方円のもとに!しかも将軍から武田姓を名乗る命まで…これはもう歴史が動く予感しかしない…! 方円が「私でいいのか」って迷う姿にグッときたけど、最後に「御旗楯無もご照覧あれ」って宣言したシーンは鳥肌立ったよ…!鎧が光った描写もエモすぎる!! 景虎との対立も熱いし、登場人物みんなの想いがぶつかり合っててすごく好きな回でした…!琴寧さん、続きが待ち遠しいです🔥
ーーーー
出浦は箕輪城へ戻る前に、躑躅ヶ崎館へ立ち寄っていた。
目的はただ一つ。
武田家の家宝――御旗楯無を、方円のもとへ届けるためである。
出浦は、警備の兵に公方からの書状を見せた。
「此度は、御旗楯無を使うべき戦。
この書を見ての通り、公方様からは使用を許可されている」
「すぐに引き渡せ。
時間がないのだ」
兵は書状を確認すると、深く頭を下げ御旗楯無を箱に詰め渡した。
「……たしかに受けとった…
では、失礼いたす」
「甲斐国は頼んだぞ」
「はっ!」
ーーーー
箕輪城。
城内に戻った出浦は、方円たちのもとへ向かった。
「方円様、戻りましたぞ。
朗報です。かなり大きな収穫があり申した」
方円が振り返る。
「大きな収穫……???」
すると、長野業正が出浦の後ろにある大きな箱へ目を向けた。
「それより……後ろの箱は……?」
出浦はニヤリと笑う。
「それは後でお話いたします」
長尾景虎が口を挟んだ。
「とりあえず会議場へ。
その箱も、何やら持っていかねばならぬ気がする。
そのまま持ってこい」
「はっ」
出浦は箱を抱え、そのまま一行についていった。
ーーーー
会議場。
景虎は席につくと、改めて出浦へ向き直った。
「それで、先程の続きだが」
出浦は頷いた。
「まず一つ目。
公方様は、金を受け取りませんでした」
「……それが収穫か💢💢」
景虎が思わず突っ込む。
業正がすぐに制した。
「早まってはいけませんな、景虎殿」
「……すいません。
続けてくだされ」
出浦は説明を続けた。
「いえ。
公方様は支援金として、朝廷の方へ武田の代理として渡してくださったのです」
方円が感心したように笑う。
「ほう……。
今の足利将軍は、名君のようね^^」
出浦はさらに続ける。
「二つ目です」
「今川です」
「公方様が独断で、動きを封じていたようです。
そして伊達にも、すぐに使者を送る約束をしていただきました」
業正が目を見開く。
「なにっ?!今川を、
それはかなり大きいぞ!」
景虎も思わず身を乗り出した。
「義藤様……!
富来 えび
122
#自分用
富来 えび
20
һагυ_彡
238
流石は公方様じゃ!!!」
そして出浦は、最後に箱へ手を置いた。
「それと、三つ目」
「この箱にあるのは――」
ゆっくりと蓋を開ける。
「武田の家宝、御旗楯無でございます」
「……!」
その場にいた全員が息を呑んだ。
そして出浦は、もう一枚の書状を取り出した。
「それと方円様。
武田姓をまた名乗るよう、将軍からの命でございます」
書状を広げ、読み上げる。
「正蛇方円殿」
「これからは――」
「武田 正蛇 甲斐守護方円と名乗ること」
「また、御旗楯無を使用することを認める」
「甲斐守護として忠勤に励め」
「足利将軍、足利義藤――」
「……!?」
方円の目が見開かれる。
景虎も驚きを隠せない。
「なんと……!!!」
業正も御旗楯無を見つめながら呟いた。
「この日ノ本でも初ではないか……」
「女の身で正式に、当主として認められたようなものではないか」
方円は、しばらく箱の中の御旗楯無を見つめていた。
そして、静かに口を開く。
「私が……御旗楯無を使って良いのでしょうか」
「………」
「私は、ただしさのためなら冷たくなれる蛇ですよ」
「楯無の逸話は知っているでしょう」
「盾もいらない鎧ですが――」
「ふさわしくない者が身につけると、なんの意味もなくなると……」
出浦は少し意外そうな顔をした。
「方円様のことでしたら、正義が捗るとすぐ使うものと思っておりましたが……」
「流石に御旗楯無は、それほど重いものなのですね」
「反省いたします……」
業正が静かに口を開く。
「わしは、いいと思う」
方円が業正を見る。
「実を言うとな。
少し前、小笠原殿や村上殿とも書簡でやり取りをした」
「復讐を果たすためとはいえ、土地を取り返したと直に聞いた」
「方法は話してはもらえなんだが……」
「その実績は本物じゃ」
しかし景虎は、険しい表情を崩さなかった。
「某は……反対じゃ」
「自覚があるようで良かったが、そなたには危うさがある」
「将軍が認めただけでは、なんとも……^^;」
出浦が景虎を見る。
「それは将軍の命に背けと?」
「方円様に逆賊になれと言っておられるのですかな、景虎様……」
「いや」
景虎はすぐに返した。
「御旗楯無の使用は、命令ではなくないか」
「あくまで許可で――」
「ぐぬぬぬぬ……」
「( º言º)⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️⚡️ (¬_¬ )」
二人の間に、ただならぬ空気が流れる。
その時――
「ホホホホ。
やめい」
全員が振り返った。
「憲政様……!!」
上杉憲政は、御旗楯無を見つめながら微笑んでいた。
「わしは、使用するべきだと思う」
「今回は、使うべき戦じゃ」
そして、御旗楯無へ視線を向ける。
「それに、ふさわしくないなら――」
「必ず災いを招き、主を拒否するはずじゃ」
「逸話のようにな……」
「だが、ここに来るまでに災いは起きておらぬ」
「まるで、ここに来ることを望むようにな」
憲政は方円を見る。
「使え、方円」
「関東管領の余も保証する」
「そなたの覚悟を見せてみよ」
「ホホホホ」
業正も頷いた。
「そうですぞ」
「公方様と関東管領の善意を、踏みにじるおつもりですかな」
景虎は黙り込む。
「…………」
しばしの沈黙。
やがて、景虎はゆっくりと息を吐いた。
「……某は認め……」
すると出浦がすかさず口を挟む。
「関東管領も使うべきと言っているのに、まだグチグチ言うのですかな?」
「……」
景虎は拳を握る。
「ぐぬぬぬ……」
方円は静かに目を閉じた。
そして、深く息を吸い込む。
「…………」
しばらくして、目を開く。
「わかりました」
「公方様と関東管領の善意を、踏みにじることはできません」
方円は御旗楯無へ手を伸ばした。
その表情には、もう迷いはなかった。
「この方円――」
「真に覚悟を決めましょう」
「私は――」
「武田 正蛇 甲斐守護 方円!!!」
その声が、箕輪城に響き渡る。
「北条を逆賊として、必ず征伐する」
「……」
方円は御旗楯無を見据えた。
そして――
「御旗楯無も、ご照覧あれ!!!」
その言葉を聞いた御旗楯無は――
まるで方円の覚悟を認めたかのように、
一瞬、淡い光を放ったように見えた。
「……」
方円は、静かに御旗楯無を見つめる。
「……今、光り申したか?」
長野業正が目を細める。
「……そう見えた」
長尾景虎も、御旗楯無から目を離さず答えた。
出浦盛清は、どこか嬉しそうに微笑む。
「……御旗楯無も、満足なされたのでしょうな(^^)」