テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
結果発表。
光のコンビは、優勝こそ逃したものの、「審査員特別賞」を受賞した。
無名の地下芸人だった彼にとって、それは未来をこじ開ける大きな、大きな一歩だった。
終演後、楽屋口で彼を待つ。
「……光!」
人混みをかき分けて現れた光は、私の姿を見つけるなり、周囲の目も気にせず走り寄ってきた。
「……お待たせ、お姉さん」
「……お疲れ様。凄かった。私、あんなに笑って、あんなに泣いたの初めてだよ」
私は溢れる涙を拭いもせずに笑った。
光は少し照れ臭そうに鼻をすすり、私の頭をそっと撫でた。
「……ネタ、嫌じゃなかった?」
「……うん。私のこと、凄く大切に扱ってくれてたの、わかったから」