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夏祭りも無事に終わり、シェアハウスには穏やかな時間が戻ってきた。しかし、夏休みは始まったばかり。遊びたい盛りの高校生と、元気いっぱいの小学3年生が同居する日々は、まだまだ続く。
「うわぁ…俺、宿題全然やってねぇ…」
リビングで、じゃっぴが山のようなプリントの束を見て頭を抱えた。隣ではなお兄が淡々と参考書を広げている。夏祭りモードだった頭を切り替え、彼らは宿題に取り組まなければならなかった。
そんな大人組(?)の姿を見て、ショタ組の3人も「ぼくたちもー!」と、なぜか張り切って鉛筆を握り始めた。どぬは漢字ドリルを、ゆあんくんは計算ドリルを、ヒロくんは絵日記帳をそれぞれ広げる。シヴァやうりが「偉いな~!」と声をかけると、彼らは得意げに胸を張った。
からぴちメンバーは、宿題に励む子どもたちの姿を見て、改めて彼らが小学3年生であることを実感する。普段の高校生らしい姿を知っているだけに、このギャップが何とも新鮮だった。
シェアハウスお泊まり会!
宿題も一段落したある日の夜、突然、じゃっぴが声を上げた。
「なぁ、今日さ、みんなでリビングにお泊まり会しない!?」
じゃっぴの提案に、ショタ組の3人は目を輝かせる。普段はそれぞれの部屋で寝ているが、みんなで集まって寝るというのは、子どもたちにとっては特別なイベントだ。
「えー!楽しそう!」
るなちゃんが賛成すると、他のメンバーも乗り気になった。リビングには毛布やクッションが運び込まれ、あっという間に簡易ベッドが完成した。
「なんか、修学旅行みたいだな!」
たっつんが笑いながら言う。もふくんは「夜中に話したりするのも、たまにはいいね」と、普段は見せないはしゃいだ様子を見せた。
夜が深まり、リビングの電気を消すと、小さな懐中電灯の明かりだけが揺れる。みんなで寝袋に入り、ひそひそ話が始まった。
「ねぇ、みんなで怖い話しようよ!」
うりがそう提案すると、ショタ組の3人は「やだー!」と怯えながらも、興味津々で耳を傾ける。なお兄が「やめとけ、夜中にトイレ行けなくなるぞ」と釘を刺すが、うりはニヤニヤしながら小さな声で話し始めた。
その夜、ヒロくんはるなちゃんの隣にぴたりとくっつき、どぬはえとさんの毛布に潜り込み、ゆあんくんはのあさんの腕をぎゅっと掴んで離さなかった。いつも以上にトイレが近くなったどぬを、えとさんが優しく連れて行ったのは言うまでもない。
怖い話の途中で、誰かが寝息を立て始め、やがてリビングは静かな寝息で満たされた。普段は動画でしか見られない彼らの、素の表情がそこにはあった。
夏休みはまだ続く。彼らの特別な夏は、小さなハプニングを乗り越えながら、かけがえのない思い出を紡いでいくのだった。