テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
社会人編:『ラスト・ガーディアンズ』第37話:大統領警護と再会の戦場
2040年。場所は地上200メートル、超高層ビルのスカイラウンジ。 来日中の某国大統領の晩餐会。黒いタキシードを完璧に着こなした凪浩一は、イヤホンからの微かなノイズに意識を研ぎ澄ませていました。
「……現場、異常なし。黒蜜、周囲の監視カメラの死角を確認しろ」 「了解。既にビル内の全てのネットワークを掌握済みだ。ネズミ一匹、僕の許可なくこのフロアには入れないよ。……あ、ちなみに凪、ネクタイ曲がってるよ。玲亜に直してもらえよ」 「……仕事に集中しろ」
黒蜜は今や、国家サイバー防衛局の外部顧問を兼任する天才ハッカー。 そして浩一の視線の先には、大統領の傍らで優雅に、しかし隙のない所作で周囲を警戒する女性SP・玲亜の姿がありました。彼女は心理プロファイリングの専門家として、群衆に紛れる「殺意」を表情一つで見抜く達人となっていました。
紅い剣閃、藤堂の帰還
突如、ビルの外壁が爆破されました。 窓ガラスを突き破って突入してきたのは、かつての暗殺組織の生き残りと、海外の武装傭兵集団。
「ターゲット確認! 殺せ!」
敵が銃を構えた瞬間、天井から一筋の紅い閃光が舞い降りました。 「……私たちの警護対象に、汚い手を触れないでくれる?」 ドレスの裾を翻し、特殊合金製の伸縮警棒を抜いた藤堂です。彼女は世界各国の格闘技を修め、今や「不落の盾」と呼ばれるトップSPとなっていました。
銃弾を紙一重でかわし、藤堂が敵の陣形を崩します。 「浩一、道は作ったわ! 玲亜と一緒に大統領を退避させて!」
殺し屋の技術、守護者の誇り
浩一は、大統領を庇いながら非常階段へと急ぎます。 そこに立ち塞がったのは、かつて浩一と死闘を繰り広げた「清算課」の生き残り、サイボーグ化した斎藤でした。
「久しぶりだな、黒咲……いや、凪浩一。その守るための戦い、いつまで持つかな?」 「死ぬまでだ。……斎藤、俺はもう昔の俺じゃない」
浩一は腰のホルスターから銃を抜く……と思わせ、懐から取り出したのは一本の「万年筆」でした。 師匠たちから受け継いだ技術。それはもはや武器を選びません。 斎藤の超高速の打撃を、万年筆一本で受け流し、関節を極め、急所を的確に突いて行動不能に追い込みます。
「……殺さないのか?」 「俺たちの任務は『排除』じゃない。『守護』だ。……地獄へ戻れ、斎藤」
結末:そして、また新しい朝
事件は解決し、夜が明けます。 ビルの屋上で、朝日を浴びながら4人は並んで立っていました。
「……ふぅ。今夜の晩飯、何にする? 奮発して寿司でも食いに行くか」 黒蜜が伸びをしながら言いました。 「いいわね。でも黒蜜、経費で落とそうなんて考えないでよ?」 藤堂が釘を刺すと、玲亜がクスクスと笑います。
浩一は、空を飛ぶ鳥を眺めていました。 かつては「死」しか運べなかった自分の手が、今は「誰かの明日」を支えている。 「……行こう。次の任務まで、少しだけ休みだ」
4人は雑踏の中に消えていきました。 名前も顔も知られない、けれど世界で最も頼もしい4人の守護者。彼らの物語は、平和が続く限り終わることはありません。
(社会人編・完)
コメント
1件
第37話、めっちゃ熱かった…!!😭💕 まさか藤堂があんなカッコいい登場すると思わなくて、ドレスで警棒って最高すぎるっしょ!!玲亜ちゃんのプロファイリング能力も相変わらずエグくて痺れた〜 万年筆で戦う浩一、師匠たちの意思を感じるシーンで泣きそうになったよ…「守護」って言葉に全部詰まってるね。 最後の4人の朝日の中での風景、尊すぎて何回も読んじゃった⋆♡ 続き気になるけど、この余韻も大事にしたい…! お疲れ様でした、最高のエピソードありがとう🌸
わっか
82
#両片思い
あいたぴ苺部!
278
82
126