テラーノベル
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※最後ふざけました☆
時間は刻一刻とすぎていく。
るぅとくんが部屋を出ていってからまもなく、3時間が経つところだった。
るぅとくんが居なくなってからというものも、やる事が特別ある訳でもないため窓もない部屋の一点を見続けることしか出来なかった。
さとみ「莉犬」
いつの間にかに、部屋の中にさとみくんがいたようだ。
莉犬「さとちゃん、どうしたの?」
さとみ「ううん、何でもない」
莉犬「ジェル君は?」
さとみ「あー、寝たよ」
莉犬「そうなんだ、」
さとみ「ちゃんと言っておいたからな」
莉犬「うん、ありがと」
さとみ「ご飯は?」
莉犬「今日は気分が乗らないの、」
いつの間にかに置かれたのだろう、病院食は机の上で湯気もなくただただ、置いてあった。
さとみ「ふーん、」
さとみ「なに、食欲ないの?」
莉犬「わかんない」
さとみ「ほーん、、」
今日のさとみくんは曖昧な返事ばかりする。
なんだか、さとみくんらしくないような気がした。
莉犬「どうしたの、さとちゃん」
莉犬「さとちゃんらしくないよ」
他に言い方も見当たらなくて、ストレートに言葉を投げた。
さとみ「あー、別になんもねぇよ」
彼はいつもどうりに笑っていた。
莉犬「なんも無いんだ、へぇ、」
莉犬「いいね、気楽で、…」
莉犬「さとちゃん達はずるいなぁ、…」
莉犬「ぁッ…」
胸の中でしまっていた。
届けるはずのなかった、棘を持つ言葉を彼に届けてしまった。
さとみ「はッ?…気楽なわけねぇだろ、」
案の定、彼は怒っている。
怒っているというか、呆れているような。
そんなようにも見えた。
さとみ「こっちは、メンバー少なくなって」
さとみ「仕事も回らないし、」
さとみ「リスナーも変な噂ばっかり、、」
いつもの俺はこんなことで怒ったりなんかしないのに。
なんだか一気に頭に血が上って行ったような気がした。
莉犬「何言ってんの…何言ってんだよッ!!」
莉犬「こっちはどんだけ頑張ったと」
莉犬「思ってんだッ…!!」
莉犬「2人が居なくなったぶん」
莉犬「誰が穴を埋めたと思ってんだッ!!」
さとみ「それは、お前1人じゃねぇだろ…」
莉犬「それがなんだってんだッ…!」
莉犬「俺の気持ちなんてお前に分かるかッ」
普段出さないような、荒ぶった声を出す。
さとみ「知らねぇよ、お前じゃねぇし」
莉犬「なんでッなんでッ…どうして…はぁッ」
莉犬「いつも傷つくのは俺達なのッ…」
莉犬「俺だってッ、俺だってわかってるッ」
莉犬「俺だけが頑張ってるんじゃないって、」
莉犬「でもね、でもね、そうじゃないのッ」
莉犬「俺の頑張りを、見て欲しかったのッ」
莉犬「頑張ったなって褒めて欲しかったのッ」
莉犬「昔みたいに、頭を撫でて欲しかったッ」
さとみ「ごめん、いいすぎた…」
さとみ「莉犬にも、任せすぎたな…」
さとみ「頼りすぎた…ごめん…」
そういう彼は、目の前にいるけれど、まるで少し遠くにいるようで。
莉犬「違う、違うッ、そうじゃないのッ…」
さとみ「莉犬、落ち着け…」
さとみ「ごめん、俺が悪かったから、」
さとみ「あんまり、吸いすぎんな、」
莉犬「ひゅーはッ…、ふぅっ、」
いつの間にかに、体は疲れ果てていた。
莉犬「謝らないで…ポロポロ」
莉犬「離れないで…ポロポロ」
莉犬「ずっと一緒でしょ…ポロポロ」
莉犬「居なくならないでよ…ポロポロ」
𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸さとみ
体を小刻みに上下しながら、莉犬は言葉を紡いでいった。
莉犬は、いつも笑ってて。
いつも、元気で。
キャパシティが人よりも大きくて。
なんだってできて。
強くて。優しくて。
それは、莉犬の望む莉犬の姿であって。
本来の莉犬の姿ではない。
そんなことずっと前から分かっているのに、
どうしても頼ってしまうし。
任せすぎてしまう。
看護師さんから話を聞いたことがある。
夜、莉犬の部屋から寝る前に鼻水をすする音が聞こえると。
音が消えて、部屋を除くと目頭を真っ赤にした莉犬がいるのだと。
大丈夫だと思っていた莉犬は、
全然大丈夫なんかじゃなくて。
莉犬は入院したてのときよりも、少し前向きにものを考えているようなそんな気がする。
本来の気持ちは知らないけれど、
何となく顔が明るくなったような。
そんな気がした。
それはきっと、俺達と莉犬や俺達を信じてくれるリスナーさん達とまた明日を迎えようと思ってくれてるということなのだろう。
莉犬が莉犬でいられるように、頑張るべきだったのは俺達だったのに。
そんな莉犬を見て見ぬふりをして。
結局最後はこの有様だ。
莉犬「はぁッ…ポロポロ」
さとみ「ごめん、もう大丈夫だから…」
莉犬「ヒック、こんな俺でごめんなさいッ…」
莉犬「弱くてごめんなさいッ…」
莉犬「我慢できなくてごめんなさいッ…」
莉犬「心配かけて、迷惑かけて、」
莉犬「本当にごめんなさいッ…」
ずっと、ずっと、涙を流して泣いていた。
さとみ「頑張ったな、莉犬」
さとみ「もう、大丈夫だから」
莉犬「もっと、もっと頑張りたかったッ…」
莉犬「みんなと一緒にいたかったッ…ポロポロ」
さとみ「俺も、皆とずっと一緒がいい 」
さとみ「おじいちゃんになっても、」
さとみ「ずーっと、一緒がいい」
さとみ「莉犬もそうだよ」
さとみ「莉犬のことも、離さない」
さとみ「もう二度と、離さないから…」
𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸𓂃 𓈒𓏸ころん
今、僕は莉犬くんの病室の前にいる。
2人は何故か抱き合って泣いていて。
凄く感動的な内容を話していた。
だから何となく、入りずらくて。
今からコンビニに行こうかと迷っている。
こんな僕はきっと馬鹿だ。
こんな時でさえも、どうして僕はメンバーのそばにいれないのだろうか。
ななもり「あれ、ころちゃん」
ころん「あ、」
終わった。そう思った。
ころん「いや、見てご覧よ中」
ななもり「えー?笑」
ななもり「なになに、何があるの笑」
ななもり「あ、…すぅー、」
ななもり「コンビニ行こうか?」
考えていたことは同じだったよう。
ころん「行きますか?もりさん」
ななもり「行きましょう、」
俺たちが声をかけられるまであと3秒。
さとみ「あれ、お前ら何してんの」
ころん「え、?」
ななもり「あー遊園地行こうかなっ!」
ころん「あ、それいいね!!」
さとみ「おいおい、茶番すんなって笑」
さとみ「入ればいいじゃん笑」
さとみ「莉犬は、ちょっと色々あるけど」
ころん「え、何したのさ」
ころん「殴った?」
さとみ「んなわけ、」
さとみ「はぁ、泣かせちまったんだよ、」
ななもり「ほー、」
さとみ「まぁ、そんだけだから」
さとみ「ちな、ジェル寝た」
さとみ「マジつまんない、笑」
ころん「休ませろよ笑笑」
ななもり「え、莉犬くんは?」
さとみ「あー、検査中っていうか、?」
ななもり「何したのさとちゃん」
さとみ「違う、違う、」
さとみ「体調悪いみたいでさ」
ななもり「おっと、」
ころん「え、何それ聞いてない」
さとみ「お前らが騒いでた時だったんだよ」
さとみ「ちょっと、頭抱えだしたから」
ななもり「あー、なるほど、」
ころん「大丈夫なのそれ?」
さとみ「さぁなぁ、」
ななもり「検査いつ終わるの?」
さとみ「今日は無理っぽいよ、会えるの」
ななもり「あー、ほんと、」
さとみ「飯行くべ」
ころん「マジ?笑」
ななもり「行っちゃうかぁ」
さとみ「なーくん、よろ」
ななもり「え?」
さとみ「あーいや、俺ら財布ねぇからさ」
ななもり「もう、最悪ぅ、笑笑」
ななもり「仕方ないなぁ、」
ななもり「払わさせて頂きますね…笑」
ころん「よっし!」
さとみ「ナイス!」
ななもり「2人揃って…やれやれ、」
何故か1万円以上のお家計になり。
もりさん、お困りだとさ。
さとみ「もんじゃ上手いべ」
ころん「お酒上手すぎ」
ななもり「こいつら、払わせすぎ」
ちゃんちゃん。
コメント
7件
今回いつもより茶番が多いですねww まだまだ辛い時ですね… さとさん、なんか話すことがさらっとしてて好きです(? 次回も楽しみにしてます!
最後おもろ笑