まじない

おまじない。

弟   、、、

お兄ちゃんは、僕が外に出ようとすると殴ってくる、それがお兄ちゃんのおまじない

だから、こっそり外に出る、バレない程度に、バレない時間家を空けて。

兄    、、、

僕は知ってる、優がこっそり家から出てるって事、GPS付けてるから知ってる。

かけたおまじないの内容外だから、言う事ができない、だけど、新しいおまじないをかければいい。

弟    、、、

今日は何時抜け出そうか。

兄   優。

弟   ？どうしたの？お兄ちゃん。

兄    新しいおまじない

弟     、、、へ？

兄     こっそり家抜け出してるの知ってるんだよ、僕

にこ

こうやって微笑みかければ弟は簡単に怯える、怖がりだから。

弟      ぇｯあ、ｯうﾞ、、ぇ、、

兄      だから、新しいおまじないかけてあげる

にこ

弟      なｯ、、ぇｯ

兄      僕が居ない時も、散歩以外家から出ちゃダメ、家の中では首輪つける、ね？いいでしょ？優。

弟       ｯえﾞｯぅｯ、、、ゃ、、や、

兄       ん？

にこ

弟       ｯｯ、、、わ、かった、、、

こんなの、おまじないじゃない、束縛だ、キツい理不尽なルール強制して、なにがしたいんだろう。

兄      じゃあ、おまじない成立、ちゃんと守るんだよ、優

弟     、、、

こく

力が弱い僕にはお兄ちゃんに到底勝てっこない、頭もいい、力も強い、運動神経もいい、そんなお兄ちゃん勝てる未来なんてない。

兄     偉いね

なでなで

弟    、、、

にへ

だけど、本気で逃げようとは思わない、お兄ちゃんが心地いいから、そこから逃げ出そうなんて考えない、撫でてくれるこの瞬間が気持ちよくて、嬉しくて、恥ずかしくて、背徳感にまみれてる。

兄    、、、

にこ

なでなで

きっとこれをお兄ちゃんは見透かしてる

弟     、、、お兄ちゃん

兄     ん？

弟     ずっと、離れないでね

にへ

兄     、、、もちろん

にほ

弟     、、、んふふ

にこ

これで、お呪いのかけあいっこ。

ずっっと、ずうっっと、消えないぐらい強いお呪い。

見透かされててもいい、それでもいい。

怖いお兄ちゃんも、優しいお兄ちゃんも、全部僕のものって。

お呪い。