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#プロジェクトセカイ
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ここから、絵名目線で行きます。
ー最近のえむはやっぱりおかしい。疲れてるのは当然だけど、意識とかに影響が出始めてる。
今日の私の手は動かなかった。やっぱりえむのことで頭がいっぱいだったから。本当は、休んでって言いたい。だけど、そうしたら、えむがまた演技をし続けてしまうかもしれなかった。だから、言えなかった。
ーよし、描こう。えむに心配をかけないためにも!
それから、数分後のことだった。
バタン!
「ー!?」
突然、ナイトコードに何か倒れた音が響いたんだ。
「え、何!?今の音!」
「みんな、大丈夫!?何かあった!?」
「私は大丈夫だよ!」
「私も、大丈夫」
だけど、えむからの返事は一向に来なかった。
ーまさか!
私は、声の限り声を上げた。
「えむ!えむ!お願い、返事をして!」
だけど、待っても待ってもえむからの返事は来なかった。私は確信した。えむは倒れた、と。
「ーえむちゃん、どうしたんだろう?」
「ねえ、二人とも」
私は愛莉と咲希に声をかけた。
「えむは、倒れたのかもしれない」
「え?じゃあ、さっきの音って!」
「うん。えむは、ずっと無理をしてたんだよ。私たちに迷惑をかけたくないからって言って両方を取って。それで毎日ショーと音楽をやって。限界が来ない方がおかしいんだよ。でも、私、何も言えなかったんだ。休んでって、たったその言葉をかけてあげられなかった。ごめん、えむが倒れたのはきっと、私のせいだよ。私たちに話した日から気づいてたのに、怖くて言えなかった。もし言えてたら何か変わってたかもしれないのに。本当に、ごめんなさい、。」
「違う!えむちゃんが倒れたのは、絵名のせいじゃない!倒れるところまでえむちゃんは私たちを優先した。えむちゃん自身の想いを殺して、私たちのために動いた。それが今回の結果を、招いたの!えむちゃんも分かってたはずよ。二つを掛け持ちするってことは、自身に大きな負荷がかかるってことを。でも、えむちゃんは私たちを優先した。だから、こうなったの。えむちゃんの優しさが、こんな事態になってしまったのよ、。」
愛莉の言う通りだ。えむもこうなることはわかってたはずだ。二つを掛け持ちすれば、その分限界も早く来るって。それでもえむは二つの掛け持ちを選んだ。自分が耐えればいいって思って。
「えむのバカ!何が私たちのためよ!それでえむが倒れたら、心配しちゃうじゃない!本当に、バカじゃないの、」
私はえむに向かって、そう叫んだ。それから、30分近く経った時だった。
「ん、あ、れ?私、なんで、?」
えむが意識を取り戻した。
「えむ!」
「えむちゃん!大丈夫?」
「え、あ、そっか。私、倒れて、。」
すると、声色を変えた。こんな時でさえ、えむは私たちに心配をかけないようにって。
「えへへ、ごめんね!なんか今日すごく眠くて、寝落ちしちゃったみたい!本当に、ごめんね?ちゃんとしないとだよね!」
私は涙が出た。こんな状態なのに、それでも自分の体を無視して笑って。私はもう、我慢ができなくなった。
「えむ!」
「何?絵名ちゃん」
「今すぐ、休んで!!」
「え?」
「もう、頑張らなくていい!!もう曲は作らなくていいから、今すぐ休んで!そうじゃなかったら、私が許さないから!!」
えむは困惑していた。
「え、絵名ちゃん?急にどうしたの?休んでって、え?」
「もう、隠さなくていいんだよ。今だって、体が痛くて苦しいんでしょ?」
「え?」
「ごめん、今からセカイに来て。直接話したい」
コメント
1件
ああ、22話……読み終わりました。 絵名の「手が動かなかった」って一文がもう、えむへの想いの重さそのもので。声をかけたくてもかけられない、その苦しさがじわじわ来ましたね。そしてえむが倒れる場面——短い文章なのに、あの「バタン」という音が部屋に響く感じが目に浮かびました。意識を取り戻して笑顔を作ろうとするえむに「今すぐ休んで!」と叫ぶ絵名。ここ、本当にグッと来ました。一人で抱え込む優しさと、それに気づく友達の痛みが交差する、苦しいけど大切な回だったなあ。