ランダル視点
「サ、サトル!!」
『うふふっ、なぁにランダル。』
「サ…トル…あの…サトル…!」
『んふふ、そんなにぼくの名前好き?』
「あ…えと…その…!」
『顔真っ赤だね。可愛い。』
この調子でもう何十回とサトルの名前を呼び続けてる…
でもその次の言葉が言えないんだ…
好き。愛してるって。
振られるのが怖くて。手が震えるほど怖くて。
あぁ…どうしたらいいんだろうね。
『ねぇランダル。』
「えっ…な、なに?!」
『1回深呼吸しようよ。ね?』
「ん…わかった…」
『スー…ハー…』
「スー…ハー…」
『どう?良くなった?』
「落ち着いた…気がする。」
『じゃ、ぼくになんて言おうとしてたのか、言ってみて?』
なんだかサトルはわたしが告白するのを知っているかのような話し方をしていた。
でも、そんなことは関係ない。
伝えなきゃ…
「あ、あのね…サトル…」
『うんうん。』
「わたし…サ、サトルのことが…」
『ことが〜?』
「す、す…」
『あれ?』
「な、なに?!」
『ん〜…誰か来たらしいね。チッ』
「(あともうちょっとだったのに…)」
言えなくて悔しい気持ちと安心が入り交じってなんか変な感じ…
『まぁいいや。あれは後で始末しよう。』
「えっ!」
『ほら、ランダル。続き。』
「あっ…えと…す、す…」
『頑張れ頑張れ〜もう少しだよダル。』
「す、好き…です…」
『あははっ、なんで敬語なの〜?可愛い〜 』
「で…その…返事は…?」
『え?そんなの決まってるでしょ?』
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