テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
⚠️すごく太宰さんが泣く
「敦、社長がお呼びだ。」
突然国木田さんから言われた。
社長が?
「芥川先輩、先程、首領がお呼びに。」
急だ。
「承知した。」
「中原中也と太宰を助けてこい。」
「中也くんと太宰くんの助力を願いたい。」
って。
「なんて芥川がいんだよ!!!」
最悪だ。いくら社長命令とはいえ、芥川とだなんて、、、
「まだ分からぬか愚者め。態々僕らを送り出した理由が。」
芥川は妙に静かに告げた。
「理由?」
「太宰さんと中也さんは戦力としても最強。そんなお二人に何故僕らの助力が必要なのか。」
確かに二人は強い。僕らが必要なのは戦闘ではない別の問題。太宰さんひとりじゃ苦しい問題。
「メンタル問題、?」
「然り。中也さんの支え。いくら太宰さんとて人間。これだけ長い間帰ってこぬのだから流石の人虎でも判る」
「一言おおいなぁ全く、、、メンタルかぁ、、、太宰さん、メンタル自体ないみたいな人だから想像つかないや。」
「あくまで僕らの役割は助力。無駄なことはするな。」
「わかってるよ、!」
ガチャ。
部屋を開けた。すぐわかった。限界の空気が。
長らく入れ替わってない空気。外とは違って重苦しい。そして部屋は暗い。カーテンからの光は一切なかった。
「入るぞ。」
廊下を進み、奥のドアをあける。
「失礼します、、」
んー、、暗い。でも、右の部屋から声が聞こえる。
「太宰さんの声だ。」
__________ゼリー食べれる?
__________そっか。大丈夫。
__________お水置いとくね。
「いつも通りじゃないか、?」
「んなわけないだろう。声をよく聞け。」
耳を澄ます。
妙に震えた声。あれ、太宰さんってこんなに力なく話す人だっけか、?
ガチャ
音がした。
それは太宰さんが隣の部屋から出てきた音だった。
「嗚呼、2人とも、いらっしゃ、い、」
にっこり笑って手を振ってるけど、僕でも判る。これは、限界の目。
そして、、、
フラッ、、
「だっ、太宰さんッ!」
急いで部屋に入り、太宰さんを抱える。軽い。
「は、、、あー、ごめん、、すぐ、お茶、、ッ」
「否、大丈夫ですッ、お茶なんて無理しなくていいですから、、!」
今すぐ意識が消えそうな顔。
こんなになるまで支えてきたのか、!?
「、ッごめん、ね、、、」
弱々しい声がすぐ近くで聞こえる。
そして、疲れた目から出てくる涙。
「力に、、なれなかった、。私じゃ、だめ、だった、、、」
初めて見た、。
太宰さんの涙は大粒で、ひとつひとつが丁寧に落ちていく。
「ダメだった、、私、、私まで、、逃げようとしちゃっ、た、、、ほんとに、ごめ、ん、ッ、、」
一つ一つの言葉が今すぐ消え去りそうで、何処か儚い声が、僕の心をぎゅっと締め付けた。
そんな太宰さんに芥川も口を開く。
「太宰さん。決して貴方の今迄の支えは無駄では無い。後は、僕らにお任せを。」
「うん、、ごめんね、、、ッ、、ほんとに、ごめん、、」
そう言って弱々しい瞼をゆっくり閉じた。
優しく抱きかかえて、ソファに寝かす。
「芥川、電気あるか?」
「ある。人虎の隣の壁に。」
「あれ本当だ、、」
パチッと電気をつける。
__________瞬間、広がる地獄。
見渡しても、瓶、箱、ゴミ、、、
これは、?
「、、、市販薬の包装だ。全部空だ。」
「ッこれ全部、もしかして中也さんが、?」
「そうだろう。」
「行くぞ。中也さんの部屋。決して驚かせぬように。」
「あ、あぁ、、」
ガチャ。
「失礼。首領の命令により助力に参った。中也さん。」
「失礼します。敦です。」
この部屋は、驚く程綺麗だった。
薬の瓶ひとつ無い。
過去。
「聞いてよ敦くぅん、うちの中也さ〜、、綺麗好き過ぎて部屋にホコリひとつないのだよ、、どう思う?」
「部屋が綺麗なのはいいんじゃないでしょうか、、」
「否、綺麗所じゃ無いのだよ。ゴミひとつ許さないし、毎日テレビ裏とかの忘れがち場所も掃除してるんだよ。お陰で生活感無い家で生きてるよ。」
もしかしたら、中也さんを不安にさせない為に掃除をしてるのかもしれない。
そんな部屋に意識を向けていたら、中心の人物に声をかけられた。
「あ、ぁ、?ぁく、、た、、ゎ、、。じ、、こ、。」
まるで蜘蛛の糸みたいにか細い声だった。
「ちゅ、中也さん、、」
目は虚ろで、あれだけ綺麗だった夕焼け色の髪はくすみ、手入れされていた爪は1cmにもならない位短く、ボロボロ。そして腕には沢山の引っ掻き傷。
目には沢山の涙。
「人虎。良いか。今すぐお湯を持ってこい。体温程のな。そして救急箱、後はタオル。ここに持ってきたら後は任せよ。貴様に部屋の掃除と太宰さんの面倒を任せる。」
「、、わかった。中也さんを頼む。」
太宰さんが起きないうちに片付けを終わらしたい。
燃えない。燃える、、瓶、、すごい数だ。ほんとに飲んでたんだな、。さぞしんどかっただろうに。
数分経った頃に部屋のゴミをまとめることができた。良かった。間に合ったね。
「ん、、敦、くん、?」
丁度太宰さんが目を覚ます。
「すみません。眩しかったですか?」
「いや、だい、じょ、、ぶ、」
なんて弱々しいんだ。
「なんでも言ってください。今太宰さんはひとりじゃありません。僕たちがいます。任せてみてください。」
「うん、、、ッ、あり、ありが、と、ッ、」
感謝を言う声はみるみるうちに震え、力を無くしていく。
そして
太宰さんは再び大粒の涙を流し始めた。
「何日、、たっ、経っても、、中也、、悪化しか、ッしな、しなくて、、ッ。もう、目も合わせて、くれない、、ッ、。」
「私、わたしはぁ、ッ!、、中也に、ッ、笑って欲しくて、。ッ、、また、喧嘩、、したく、て、ぇ、ッッ、」
そういえば、太宰さんの姿も大分変わったな、。
髪がボロボロだ、。包帯も緩い。もしかしたら巻き直しすらする余裕も無かったんだろうか。
目も腫れてる。クマもすごい。
夜な夜な、頑張ってたんだよな、、。
僕がするにはちょっと可笑しいかもしれないけど、太宰が幼子にみえてしまって、つい頭を撫でた。
そうすると太宰さんもびっくりしてたけど、さっきよりも大泣きして、えぐえぐ泣き続けた。
「ッうぅ、わだじ、ッ、、つら、辛かったのッ、、!づらがっ、うぁ、ッひぐっ、、」
「辛かったですよね。ひとりで今日まで頑張って、本当に凄いです。今日まで生きていることが何よりも凄いです。今日からは、僕たちがいます。心配しないでくださいね。僕たち、お二人の事大好きですから。」
「うん、”、ッ、ありがど、ッ、ひぐ、ッ、、うあ、ぁあ、、」
泣き声が、小さく、部屋に吸い込まれて言った。
コメント
2件
新しいのキタ――(゚∀゚)――!!てか、泣いてるときの声うますぎません!?語彙力ありすぎます!続き見れて嬉しいです!(#^.^#)
929
2,216