もう朝と言ったところだろうか、カーテン閉じてるから分かんないや。
時計は丁度後ろの上ら辺の壁にかけられている。
微かにカチ、カチ、という秒針を刻む音が聞こえる中、重々しい声、重い空気が部屋を包む。
説教だよ、説教。私悪くないよ、、、でも、加担した私も共犯か…その場から動けないよ、怖くて。
ディサイア「今度からは、しないように…以上。では、退室してもいい」
ガチャッ
そう言われたので、私達は部屋へ戻った。その時、彼はベッドにどすっと座った。
カヤト・アヴェンス「は゛ぁ〜〜お前のせいだからな!お前のせいでバレたんだからな!!ふざけんなよ!」
ソフィア「申し訳、ございません!」
元々うざいからっていう理由でディサイア様の大切にされてるうちの1つのペンダントを盗んでお金に変えて私が「あなたのペンダントお金に変えてやった。でも1,300円の価値しかなかったんだな。なんかがっかり」って言えと言われた。ここまでが彼の作戦である。しかし、私が転けてしまい、それに気づかれたことがきっかけである。
嫌がらせ…いや、もはや嫌がらせの域を超えている……なんで私にさせるんだろう、やるなら自分でしろよ。いや、やっちゃダメだけどね。
そんな考え事をしていた私に彼が話しかけているのに気がついた。…やばい、早く返事しないと!
カヤト「おーい、耳付いてんのかブス。はぁ〜使えねーなこのチビ、カス、ゴミ〜〜…」
時すでに遅し……前も同じようなことやらかしてたな………まだ何か言ってる
はぁ
ソフィア「す、すみません!ぼーっとしておりまして」
カヤト「っふざっけんなよッ!!ったく、」
ソフィア「今後も、従者として精進致しますので…」
なんでこんなに言われなきゃいけないのか……
ガチャ
アミリア「おはようござ…い、ます……えーっとすみません、失礼しま…」
カヤト「なんだよ、なんか用かよ」
アミリア「今日もミカン様が…」
ミカン「カヤトォ〜〜〜!!!行こう!散歩行こう!」
わわっ…急だな…ミカン様…相変わらず元気だな。
アミリア「ミ、ミカン様!?向こうで待ってくださいと…」
ミカン「我慢できなかったんじゃよっ。やぁカヤト、おはよう!」
カヤト「チッ、近寄ってくんなババア。行かねぇからな」
ミカン「え〜今日もなのか、、、ってババアとはなんじゃ、ババアとは!せめておばあちゃんかばぁばにしろと言っておるじゃろ!!」
カヤト「はぁ〜うっせぇ〜なぁ老害は、不愉快なんだよ。アミリア、連れてけ、こんな愚図、いらねぇんだよ」
アミリア「…すみません、ミカン様」
ミカン「えぇっ!?」
アミリア君は後ろを向き、ミカン様の腕を掴み、部屋から一緒に出ようとしている。
ミカン「ちょ、ちょっ!ま、待つんじゃぁ!!カヤトォ〜〜〜!!わしは諦めんぞぉ〜〜っ!!」
ガチャン
行っちゃった…また2人っきり。一回、一度、反発的な態度とってみようかな…でもそんなこと出来る勇気ないし………いや、一回だけ!
ソフィア「あ、あのっ?さっきみたいな態度、よよっぐ良くないんじゃないんですかぁ?」
カヤト「はぁ?お前には関係ねーだろ」
ソフィア「いいや!私への態度も気になりましたね!!」
カヤト「お前言うようになったな。奴隷風情が俺に歯向かってんじゃねぇよ、クソアマ。」
私のところへ早歩きで向かう。
え、え、え?
私の首に手を掛けてドサっとベッドに押し倒す。すごく息苦しい…
カヤト「てめぇ立場分かってそれ言ってんのか」
私は必死にもがいた。でも力が強い…
柚未「ひょいっと!」
カヤト「んあ゛ぁ?!てめぇっ!」
柚未さんがカヤト様が横の小さい棚の上に置いていた短剣を取って笑っている。
柚未「あははっ!!またやられちゃったねーこれで何回目〜?」
カヤト「チッ、どいつもこいつも、死ねっマジで。それ返せよ」
ソフィア「し、失礼しま…」
柚未「おやおや〜これはこれは、昨日の夜街に出て行った人じゃん〜いたんだねー」
ソフィア「な、なんでそれを…」
カヤト「……早く返せよ」
柚未「あそこにいたのは2人だけって思ったの〜?」
カヤト「返せって、聞こえねーのかババア。難聴か?」
柚未「ねぇカヤト?ソフィアとエミルの件どう?どう?」
カヤト「あぁ?なんか昨日も言ってなかったか?どーでもいいしバレて殺されてればよかったのにな〜お前なんて。所詮奴隷だし、1人減ったぐらいで代わりなんているし」
ソフィア「…っ」
柚未「奴隷より私のこと考えてくれてるんだ〜」
カヤト「ばーかちげーよ痴女」
柚未「えぇ、うっそだぁ〜。てか、代わりなんて言ったって2人ぐらいしかいないじゃん。もっと増やせばいいのに」
カヤト「めんどくせーな」
柚未「来れるもんなら来てみな〜w」
カヤト「あ゛ぁ゛〜もう!ブスが調子に乗んなよッ」
柚未さんはドアを開けて廊下へ出て行ってしまった。それに続いてカヤト様も…………。
自室に戻ろう…。気にしないようにしよう。どうせ明日も同じようなこと言われるんだし。気をつけてても何か言われる。ちゃんとしてても言われる。あぁ、だめだ、だめだ、考えないようにしないと。考えるだけで、涙が出てきてしまう。この後アミリア君の部屋に行かなきゃいけないんだし。
少し遡り、アミリアはミカンの散歩相手になってあげた。その時ミカンは喜んでいた。
ミカン「はぁ〜全くじゃ」
アミリア「相手にするのは少々難しい方ですよね」
ミカン「少々じゃない、大分じゃ。本当に、失礼な事しかせんよ、彼奴は。もう〜ぷんぷんじゃよ。ぷんぷぷん!」
アミリア「ははっ……そう言えば、ジョセフ様からミカン様に笑談会をディサイア様を混ぜてしようという考えで…どうでしょうか?因みに、ディサイア様は喜んで賛同されましたよ」
ミカン「ほほう、いいな!」
アミリア「それに続きまして、笑談会でジョセフ様自身がお飲み物やお菓子を持参してくれるそうで、その際に何かリクエストはないかとの事で、お伺いしたんですけど」
ミカン「うーん、そうじゃな〜茶じゃ!それもただの茶ではなく、抹茶じゃ!それと生菓子じゃ、生菓子!なぁ、生菓子って知っとるか?!餡子でできておって甘いだけではなく、芸術的でもあってなぁ食べるのが勿体無いぐらいなんじゃよ。その生菓子の甘さと抹茶の苦味が混合し合って絶妙なハーモニーを口内で…」
アミリア「あの!承知しました!生菓子と、抹茶ですね」
ミカン「あぁ。…じゃがまだ語りきれてない事がまだまだでな…」
アミリア「もうお腹いっぱいですよ、どうして興味を持たれたのですか?」
ミカン「生菓子か?ふふっ、それはなエミルじゃ、エミルが何か食っとった。それが生菓子じゃった。ちょうどもう一つあったもんで、それを分けてもらったんじゃよ。初めて食べた時は衝撃的だったなぁ〜〜〜」
アミリア「そんなエピソードがあったのですね」
ミカン「アミリアも食ってみろ!」
アミリア「あぁ〜すみません」
ミカン「お主にも、このわしの気持ちを共有してあげたいぐらいの思いじゃ!」
ミカン様なら普段赤ワインを選ぶのにな。最近なんかは、煎餅を貰ったと言った。
誰から貰ってるんだろう…?
アミリア「誰からもらってるんですか?」
ミカン「エミルじゃよ!わしが買いになんか行ったら人間になんで目隠ししとるんじゃ?と怪しまれてしまうじゃろっ!本当は直接買いに行きたいんじゃが、取ってしまったら、日光が当たるだけで炎症を起こしてしまうからのう……アミリアは羨ましいのう、こっちは少し窮屈じゃ。じゃが今となればもう慣れっこじゃ!」
アミリア「そう言えば、カヤト様も窮屈だと仰ってましたね」
ミカン「色々大変じゃのう」
アミリア「…そうですね」
続く
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