夜桜家8代目当主には二人の子供がいた…
夜桜零と夜桜霊弍…
夜桜霊弍は夜桜家で唯一の忍でスパイランクは金、スパイデーが発行するイケメンスパイランキングも毎回1位を獲得する程の美貌であるのだが…1つだけ大きな欠点があるのですがそれは後程解説致しましょう…
彼は、妹であり9代目当主の夜桜零を守りながら任務に励んでいるのである…
霊弍は夜桜家の中でも特に抜きん出た戦闘能力を持つ、主な武器はクナイを使用しており刀は持ってはいるが使う機会が無いとのこと…
ある日…霊弍は任務を終え、夜桜邸に帰った時の事である
玄関のドアを開けるとすぐ様妹である夜桜零に抱きつきに行く…これが先程話した欠点である
実力も夜桜トップクラスで人気もある霊弍だが、重度のシスコンで部屋には零の写真が至るところに置いてあるのである。
[あぁ~零に抱きつくと癒される~]
霊弍はそう言うと零に頬擦りをするのであった
[ふふ…]
零はただ微笑むだけなのである…
これが夜桜家の日常…とまでは行かないが霊弍のルーティーンなのであった…
[任務中だと零が居ないから痙攣ばっかしてて任務に集中できなかった]
これはもう重症としか言いようが無いのだが当の本人はちっとも思っていないという…鈍感である…
霊弍のスパイランクは金、当然ながら実力も折り紙つきである。例えば、銀級のスパイ数十人が束になっても一瞬、しかも無傷で片付けるのだからスパイ協会内では[夜桜の幻影]などの異名が着くのは日常茶飯事なのだそう。
第2章
朝早くから霊弍は任務に出ていた。どうやら、麻薬の密輸ルートの一つを潰すという任務らしい。霊弍の手に掛かればすぐに終わると思うが、今回の任務対象のカルト宗教は、世界中に勢力を広げており、警察も捜査を進めている厄介な組織なのだそう。そのため、メンバーを1人潰したところでまだ数多くのメンバーが存在するのである。
任務の難度は星4つ最高難度の星5つと比べれば簡単に思えるがこれを銅級や銀級が行うと必ず身に何かが起こる程だそうだ。今回、霊弍はその任務に当たった訳だが、思った以上にサクサクと任務をこなす。
[こんなもんか…やけに呆気ないな]
霊弍はそう独り言を漏らすがこれは序章に過ぎないのであった…霊弍がいる場所はとあるビルなのだが、これはただのビルではなく、ビル全体がカルト宗教団体の拠点の1つなのだ。
[このビル全体にもまだ奴らがいるのか]
着々と一階一階を制圧し上へ進んでいくのであった…しばらく進んでみると、開けた場所に到着するのだが、ここが数多くの信者を獲得し、政府を脅かそうとするためのしたじゅんびを整える場所なのである。
[ここが本丸か…さてと…さっさと終わらせるか]
この言葉を発したと同時に周囲から多くの宗教メンバーが霊弍目掛け攻撃を仕掛けるのだった。
[夜桜!ここで死ね!]
そう発するメンバーの後ろに瞬時に移動すると首元を叩き、気絶させるのであった。
[あと、ざっと20人位か]
周囲を見渡し、おおよその数を把握する。
[いくら夜桜でもこの人数には勝てないだろう!お前ら!一斉に掛かれ!]
リーダーであろう男の指示にしたがって武装したメンバーが霊弍目掛けて攻撃するのであった。
[ただの夜桜と見くびって貰っては困る…]
そうボソッと言ったかと思うとあっという間に周囲にいた10人程を軽く片付けるのだった。
[たった数秒で…10人も!?]
そう驚くメンバーを他所に他の売人も片付け残りは先程のメンバーだけとなる。
[ヒィッ!助けてくれ!命だけは…!]
腰を抜かし、後退りをする事しか出来ない売人に対し、霊弍は言い放つ…
[次にお前らのいる宗教が行動する時間、ルートなどを全て吐け…そうしたら命だけは助けよう]
その交渉に安堵したのかメンバーはは言葉を発するのだった
[次は…○時△分に数百人のメンバーが大手企業の○○グループを襲撃するんだ…そのルートは○△町を通って警察の目を掻い潜りグループの一員になりすまして潜入、倒産へと追い込む手立てだ…]
怯えながらも発した一言に霊弍は腰を上げ、去るのであった…
任務を終え、霊弍は誰かに電話をするのであった。
[次は○時△分に数百人のメンバーが大手企業の○○グループを襲撃するそうだ…ルートは○△町を通って警察の目を掻い潜りグループの一員になりすまして潜入、倒産に追い込む手立てだそうだ…]
電話の奥にいる誰かに告げるのであった。
[報告ありがとね。]
電話の奥で何者かが礼を言うのであった…その声は優しく、温かい声だった。
任務を終え、帰宅した霊弍が玄関の扉を開けると目の前には兄の帰りを待っていた零が佇んでいるのであった
[お帰りなさい、お兄ちゃん]
そう笑顔で話す
[ただいま、零]
霊弍も笑顔で返事をするのだった…
その後の話だが…例のカルト宗教団体はスパイ協会が送ったスパイにより、壊滅に追い込まれたそうだ…
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