この作品はいかがでしたか?
36
この作品はいかがでしたか?
36
この試合、一番勢いのあるサーブだった。
風を切って俺の横を通った。
すると、
「 しっかり、使ってや。 」
木萩君はレシーブで受け、漱が居る方へ少し高めに返した。
漱からして丁度真上。
それは一番漱がコントロールしやすい、場所。
「 木萩君ナイスレシーブ! 」
草ノ瀬君と俺。同時に踏み出した。
草ノ瀬君の方が漱に近いし真ん中。クロスも決めやすい。
だけどさっき二回も漱は草ノ瀬君で速攻を使った。
確実に警戒されてる。
「 センター!ブロック三枚! 」
判断ミスったな。
今の漱の顔、
「辰、速攻を上げるから楽しみにしとき」
みたいな顔。気色悪い。ほんと。
一発、決めたるか。
「 辰ーー!! 」
「 わざわざ言わなくても分かるっての 」
手に力をしっかり込めて。ジャンプの頂上から打ち落とす。
ピーッ。笛の音がした。
「 よっしゃーーー! 」
ガッツポーズでこっちを向く。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!