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デュース)伊澄、大丈夫か?



伊澄)うぅ、頭がくらくらする……


デュース)肩に手回せ


エース)ほら、立てる?


伊澄)ありがとう、2人とも


エース)夏なのにそんな格好してるからでしょ?


そういうエースに宮村を苦笑いを浮かべる。


デュース)伊澄がなんでジャージ着てんのか知ってるだろ。そこまで言わなくても良いじゃないか


エース)分かってるけど、オレだって心配して言ってんの!


ムスッとした表情でそう言うエースに、つい笑いがこぼれる。


エース)笑うなっての!


照れたのか、エースの顔は少し赤くなっていた。



俺より先にエースが倒れるなんて。


エース)はぁ……


大きいため息をついたエースに苦笑いする。


デュース)エースのバカ野郎!


エース)デュース、心配しすぎ


宮村)……


よく分からないけど、俺が踏み込んでいいことじゃないかもしれない。


宮村)俺、何か買って来るから。すぐ戻って来るよ


少し早い歩き気味に保健室を出る。申し訳なさそうにしているエースが目に入った…ような気がした。



宮村)えぇ……?


自販機の前で項垂れる。


宮村)でも、今から戻るのも気まずいし、どうしよう……


クルーウェル)何かお困り事か


宮村)うわぁ!?


いきなり後ろから声をかけられ、びっくりしてしまった。


宮村)クルーウェル先生……!?


クルーウェル)そんなに驚くことないだろう


宮村)す、すみません……


先生のお前だとつい恐縮してしまう。ピアスの穴もタトゥーも、この学園では校則違反にならない。けど、やっぱり元の世界の常識的にはアウトなので、どうしてもこうなってしまう。


クルーウェル)…あまり気負いするなよ


宮村)あ、はい。ありがとうございます……!


優しい言葉をかけられ、自然と肩の力が抜ける。


クルーウェル)この俺が3つ奢ってやろう


ぽんと頭をひと撫でされる。


宮村)あ……


先生は多分俺たちに何かあったか分かってる。エース君とデュース君とはまだ出会ったばかりで知らない所が沢山あるけど、これから少しずつ知っていけたら良いなって思う。


宮村)クルーウェル先生、ありがとうございます



エース)どうすんの、伊澄のヤツ絶対に気にしてるって


デュース)ゔっ…悪い……


エース)別にいいよ。オレこそごめんな


デュース)エース……


エース)…大丈夫だ。あいつらのことを話す


デュース)…でも、俺はまだ言いたくない


エース)そっか。オレは話したいって思ってるけどね。でもデュースが言いたくなるまで待つよ


デュース)えっ……い、良いのか?


エース)伊澄はきっと待ってくれるって


デュース)……ありがとう




-終‐

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