武装探偵社ver.(太カル、敦鏡風味)
「カルマくん、お誕生日おめでとう!」
太宰さんの其の一声を合図に、四方八方からクラッカーの音と、中身が此方の方向に舞う。
煌々と太陽光を反射して舞って居ると思えば、自身の体が紙吹雪や紙テープまみれになってしまう。
「……こんな事して、探偵社はヒマなの?」
「またまたあ、嬉しそうな笑顔隠し切れて無いよ?」
顔を見られたく無くて俯いて居ると、上からくしゃくしゃと頭を撫でられる。
「あっ、乱歩さんっ!お菓子は食べても良いですけど、ケーキは未だですよ!?」
「え〜、未だー?」
何時もの探偵社よりも、賑やかで、楽しそうな声が響く。
乱歩さんの方を見れば、福沢社長も居た。社長もグルか……
「……貴方、凄く嬉しそう」
「そりゃあ、ね。大好きな人達に祝われて、君は嬉しくないの?」
「…嬉しい」
「そういうことだよ、ほら、鏡花ちゃんは敦くんの所へ行っておいで!」
「わわっ、」
背中を押すと、油断していたのかつまづきそうになりながらも、敦くんの元へ届く。
幸せそうな皆の姿を見るだけで、もう充分に満足してしまった。
「それでいいのかい?」
優しい声が、後ろから聞こえる。
「君が主役だろう?みんな、君を祝いたくてプレゼントも用意したんだ。」
「ほら、行ってらっしゃい」
自分が鏡花ちゃんにやったように___否、それよりも凄く優しく、背中を押される。
皆が顔を合わせると、せーの、とナオミちゃんや乱歩さんの声を合図に、全員同時に大きく口を開く。
「「「「「「カルマ/くんお誕生日おめでとう!!」」」」」」
「ありがとう、みんな、大好きだよ!」
ポートマフィアver.
「カルマ、誕生日おめでとう!!!」
中也さんの声を合図に、クラッカーがそこら中で鳴らされる。お陰でクラッカーの飛び出た部分にまみれてしまったが、悪い気分では無かった。
「ほら、カルマ!此方来いよ!」
中也さんに呼ばれて、其方に駆け寄って行く。
「エリスちゃん!其のドレスとっても可愛いよぉぉぉ!!」
「今日はアカバネの誕生日だから仕方無く着てあげてるの!何時もだったら聞かないけど!」
「そんなぁぁ……でも可愛いから許すっっ!!」
「芥川先輩!此れ、チョコレートです!」
「其れは赤羽にやってやれ。僕の物では無い」
「そんなぁぁ……」
周りには、自分を祝ってくれる人が沢山。これだけの人達が、俺を祝う為だけに集まってくれた。
その事実が、嬉しくて___
「ほら皆、云うよ」
と森さんの声がしたと思うと、せーの、と数人の声。
「「「「「「お誕生日おめでとう!!」」」」」」
「うん、ありがと、みんな!」
大好きだよ、マフィアなのに、優しくて、頼れる皆が。
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