屑
それはいつもと何ら変わりない日に俺は知ってしまった。
jp )俺さ、Ωなんだよね
tt )え、そうなん
jp )うん、誰にも言わないでね
tt )いや、言うわけないけど…
tt )なんで今?
jp )ttだけに言っておきたくて
tt )あー、なるほどな
jp )俺達が付き合ってるってことも誰にも言ってないよね?
tt )心配しすぎ、言ってへんから
jp )ほんとに?
tt )…そんなに信じれんのなら今ここでやってもいいけど
jp )それはだめ
tt )っは、知ってる
ものを片付けようと物置に言っている途中、俺は先輩の秘密を知った。
jp )そろそろ戻ろ
hr )(やば、っ
焦って俺はすぐにそこから去った。だがここからの俺の頭の回転は早かった。
hr )ttさんと付き合ってることを行ってなければjp先輩がΩだと言うこともttさんしか知らない…
これは釣れる。そう思った俺の行動はjp先輩に近づき、いつかそのことを弱みにあの二人に別れてもらおうと思った。
hr )我ながら屑だな…、笑
一生手に入らないと思った人が今は俺の手の中。こんな嬉しいことはもうないだろう。幸い、tt先輩はjp先輩が誰と仲良くなろうと関係ないような考えの人だったため、俺の作戦は俺が思ってたより早く実行できた。
hr )先輩、放課後って空いてますか?
jp )んー?空いてるよ
hr )俺の家でゲームしません?
jp )え、いいの?
hr )はい、二人でやるゲームがあって、
jp )やりたい!
あぁ、本当にちょろい。と同時に俺のクズさが露になる。この嫌悪感はなんだろう。嬉しいはずなのに。どこか胸が痛い。
hr )上がってください
jp )お邪魔しま~す!
hr )今日親いないんで
jp )あ、そうなの
hr )はい、たまたま
やりたいゲームというのも嘘であれば”たまたま”も嘘。本当は全部計画通り。
jp )後輩の家なんて初めて来た~
hr )…先輩、ひとつ聞きたいことがあるんですけどいいですか
jp )…んー?なに?
hr )先輩がΩって本当ですか
jp )っ!なん、で
さっきまでの明るい表情とは裏腹に真っ青な顔をする先輩。
hr )聞いちゃったんですよね、物置部屋に行く際、tt先輩と付き合ってることも
jp )なっ、そんなの冗談に決まってるじゃん、笑
今更隠せるわけもない嘘をつく先輩は少し動揺している。やっぱり、言いたくないんだ。
hr )…俺から条件出していいですか
jp )だから、何言って…笑
hr )tt先輩と別れて俺と付き合うなら、俺は誰にも言いません
hr )ただし、条件を守らないのなら俺は問答無用で言いふらします
jp )っ~、!
今になってまずいと勘づいたのか逃げるような仕草を取る先輩。
hr )出られませんよ、このドア、内鍵なんで
jp )まって、お願い、許して、…
あぁ、この人を説得するのは無理だ。そう思った。ならば、身体で証明するしかないよね?
hr )馬鹿の一つ覚え、か
あれからどのくらいの時間が経っただろうか。結局俺とjpさんは交わした。彼は疲れきって隣で寝ている。これからjpさんがどうするかは分からない。でも正直いって主導権を握っているのは今俺だ。
hr )…jpさんが悪いんですからね、俺じゃなく他の男のところ行くから…
ほんと馬鹿だなぁ、hrくんは。
俺がそんなヘマする訳ないじゃん。
ちょうどttには飽きてたんだよね。
まあ別れる気は無いけど。
物置で言ったのも、hrくんの家に来たのも、全部全部、俺の思い通りなの。
jp )あ~、世の中ってちょろい、笑
どっちも屑でしたね。はい。
これはちょっと説明させてください!!!
jpさんは自分が屑だと自覚してないタイプの屑で、hrさんが自分が屑だと自覚してるタイプの屑ですね。対比という程でもないですが、まあそんな感じです。
コメント
2件
まさか両方とも屑だとは。成程だからjpさんは自分が屑なことをしても罪悪感とかがないんですね。反対にhrくんは自覚があるから良心が出てきちゃうのか。策士なjpさんも可愛いですね。hrくんまんまと騙されちゃうけど離す気はないの独占欲が強くて好きです。