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「」葛葉
『』叶
※キャラ崩壊、口癖 注意
2人が高校生で同級生の設定です。
んだこれ、、あいつと話してると上手く呼吸できねぇ、、。
こんなんじゃ、、、こんなんじゃ、、、
まるで俺が、、、あいつを好きみたいじゃんか。
みとめたくない恋 #1
−葛葉side−
息が白くなるような寒い朝。いつもの待ち合わせ場所に着く。
「あれまだ叶いねーじゃん」
いつもは先に来て俺を待っている叶がいないことを不思議に思い時計を見ると
待ち合わせの時間までまだ30分以上あることに気付く。
「うわ最悪。早く着きすぎた、、、ぜってぇもっと寝れたじゃん」
いつもは俺が待ち合わせ時間ぎりぎりに着いて叶に怒られるのになぜか今日は
変な時間に目が覚めてしまって柄にもなく早く来てしまった。
「てかさむっ…!家近ぇし一旦家帰ろうk…」
『葛葉!!』
「うわっ!?」
完全無防備な状態でぼーっとしていた俺は突然の叶の登場に間抜けな声が出てしまう。
『あれ〜?葛葉、めずらしく早いじゃん。もしかして早く僕に会いたくなっちゃった?』
と叶が目を細めながらからかってくる。
「んなわけねぇだろばーか。変な時間に目ぇ覚めただけだし」
『えぇ〜?ほんとかなぁ、、、くーちゃん、素直になればいいのに』
「だからその呼び方やめろって。てか今日叶も早くね?
お前こそ俺に早く会いたくなったんじゃねぇの?笑」
いつもからかってくる叶に反撃しようと叶を真似て俺も言ってみる。
すると……グイッ!
急に肩を掴まれ叶のほうに体を引き寄せられる。
「おいっなにすんd」
『そうだよ。だって僕葛葉のこと大好きだもん』
と急に耳元で囁かれる。
「ひっ!?お、おま……!!」
予想外の出来事に自分でも分かるくらい顔が真っ赤になってしまう。
『ふはっ!葛葉かお真っ赤〜!何考えてんの?やーらしっ!!」
そう言ってまた俺をからかいながら叶は頬をつまんでくる。
「べ、べつになにも考えてねぇし!!ばーーーか!!!」
咄嗟に言い返すが、ゆでだこみたいに真っ赤になった顔では信憑性がない。
心臓がはち切れそうなくらい胸がどくどく鳴っている。
謎の動悸で今にも死にそうになっている俺の横でさっきのことなんてまるでなかった
みたいに平然とした顔をして歩く叶。
寒そうにマフラーに顔をうずめる姿があまりにきれいでつい見入ってしまう。
『ん?なに?なんか顔についてる?』
やべっ見すぎた。
「あ…いやごめん、なんもない」
不審に思われないように慌てて返す。
まだ顔があつい。心臓の音もうるさい。
きっとこれは外の寒さのせいだ。
ぜったいにこれは恋なんかじゃない。
−叶side−
ピピピピッ ピピピピッ
アラームの音が部屋中に響き渡る。寝ぼけ眼をこすりながら時計を見る。
『5時半か…。起きないと』
重たい体を無理やり起こしベッドから出る。
『準備しよ…。』
僕と葛葉は幼なじみで幼稚園からの仲だ。
高校に入ってすぐ、奇跡的に葛葉と高校が一緒だと気付いてから、
特に約束もしていなかったがいつの間にか朝一緒に行くようになり自然と7時に葛葉の家の曲がり角で
待ち合わせをして登校するようになった。
準備をしていると、そわそわしている自分に気が付く。葛葉に早く会いたくてそわそわしてしまっている。
『葛葉に会えるだけでこんなにそわそわしてるとか、、、僕乙女じゃん、、、笑』
半ば自嘲気味に笑いながら準備をする手を急ぐ。
『よし、、、』
準備が終わり玄関の全身鏡の前に立つ。
寝癖ひとつない髪、シワのないきれいな服、ほかの人と会うときはそこまで気にしないのに
なぜか葛葉と会うときは完璧な自分でいたいと思ってしまう。
家を出ていつもの待ち合わせ場所に向かう。
正直、自分の中では葛葉への気持ちに気付いていた。
葛葉のことが好きだ、僕のものにしたいって。
だけどこんな自分勝手な気持ち、葛葉に言えないに決まっている。
もしもこの気持ちを伝えて葛葉に嫌われてしまったら、、、想像するだけで恐怖と不安で足がすくむ。
だからこの気持ちは絶対に知られてはいけない。僕の心の奥底に隠しておかないと。
そんなことを1人でもんもんと考えていると待ち合わせ場所に誰かいることに気付く。
『あれ…?葛葉?』
白い髪に真っ赤な眼、細身の身体。絶対に葛葉だ。
いつもは僕が30分以上早く着いて葛葉を待っているのに、、、。
もしかして遅刻した?急いで時計をみる。時刻はいつも通り6時30分すぎ。
もう一度葛葉を見る。どこか遠くの方をみながらぼーっとしているようだ。
『驚かしたいな…』
葛葉に気付かれないようにそーっと近づく。
ほんの手を伸ばした先に葛葉がいる距離まで近づく。葛葉はぼんやりしていてまだ僕に気付かない。
『葛葉!!』
「うわっ!?」
ほんとに気付いていなかったらしく葛葉は珍しく間抜けな声を出した。
そんな葛葉がかわいくてつい『僕に早く会いたくなっちゃったの?』なんてからかってしまう。
「んなわけねぇだろばーーか」
と悪態をつく葛葉。僕がからかうとすぐに噛みついてくる、そんな葛葉がかわいくてつい意地悪をしてしまう。
そのあとも僕が葛葉をからかって耳元で『だって僕、葛葉のこと大好きだもん』なんて囁くと面白いくらい
顔を真っ赤にして言い返してくる葛葉。
はぁ…かわいいなぁ。僕だけを見ててくれないかなぁ。
そんな自分勝手で独りよがりな気持ちが顔にでないように、あえて平然とした顔で葛葉の隣を歩く。
きっとこの気持ちは一生葛葉には伝わらないんだろうな。
一生伝えられない、一生叶わない恋なんだから。
#1 みとめたくない恋 fin.