う〜ん…天使と悪魔、ガラッと中身変えちゃおっかなあ…
退屈でしかないこの人生。
親にも教師にも失望される。
自分はこの「悪魔」というレッテルのせいで人生10分の1を棒に振った。
世の中は差別ばかりしてくる。
『……なんで…100点だったのに…』
〔60点以上取った事ないのにめっちゃいい成績ってやばぁ〜w〕
〔俺も〜ww〕
〔おんりーは?〕
…なんで。なんでなの?やめてよ。こっちを見ないでっ…どうせこっちの方が下に見られ、嘲笑われるだけ。そんなの、聴きたくも見たくもない。
思い出したくもない事。どれだけ優等生ぶっても、どれだけ良い点とって頭良くても、
結局下に見られる。差別される。醜い物を見るかのような目つきで見られる。
嫌だ…こんな人生…嫌だっ…‼︎
どうにも気だるい時期。北風で冷え込んでいる、冬の終わり。そして、春の始まり。
来月からは自分も義務教育が終わり、高校に入学する。
正直高校なんて行きたくもない。どうせ、「優等生」と「劣等生」という馬鹿馬鹿しい境界線でわけられるのだから。
新学期。久しぶりに外出をして、慣れない新しい制服、慣れない通学路を、通学カバンを背負って学校に歩く。
〔はいじゃあクラス表配るぞ〜〕
人でごった返している校庭。吐き気がする。人が多すぎる。
自分のクラスは1-Aだった。
また、人生勝ち組に囲まれるのか。絶望で、入学式だけ適当に出て、屋上に逃げる。
『はぁ…この生活、疲れるな…』
1人だけの屋上。少し北風が吹いていた。曇り空は、まるで自分の様だった。
ずっとぼーっとしている。
『あ〜あ、退屈だな。』
でもどうせ授業に出たところで、軽蔑されるだけ。
悪魔の大半は中卒。自分は親に「せめて高卒になれ」「どうせ授業なんて受けても変わらないから勝手にしろ」って言われているし…
ドアが開く。まだ授業中なのに…教師が来たか?重たい瞼を開く。
すると、サングラスをかけたチャラそうな男が。一気に気怠くなる。
無視してぼーっとする。
するとグラサン陽キャは缶コーヒーを俺の目の前に置く。そして無言で隣に座ってくる。
なになに、新手のカツアゲでもされるんか?驚いていると、グラサンは口を開く。
【君さ〜、 新一年?】
『えっ…はい』
【へ〜‼︎おれ、3-Cのぼんじゅうる‼︎】
いきなりなんで挨拶なんてしてくるんだ。呆れながらも適当に返事をする。
『…そうですか…』
【君さ、悪魔?】
『………』
急所をつかれた気持ちになる。
何も言えずに黙っていると、
【俺…さ、多分君と同じ。ま、悪魔ってとこかな】
『えっ⁉︎』
【ふふふwその反応待ってた‼︎】
コロっと変わって明るい声に。ぼんじゅうる、とかいう奴は楽しそうに話をする。
【まあさ、しばらく屋上の仲として、よろしくな‼︎】
『…補修にならないんですか?』
【ああ、放置されてるからねw】
こっちに笑ってきたが、どこか苦しそうな笑いだった。
悪魔と天使、見すぎてゲシュタルト崩壊してきたw
コメント
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これ続きめっちゃ見たい