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るみやサン 🔰🔰🔰
1
#淡本中学校
ゴンザレスドス衛門
119
#途中参加️⭕️
かけうどん
136
22
呼吸が荒い。脈拍が整わない。
合ってしまったあの“目”を思い出してしまい、冷や汗が止まらない。
案の定あれで具合を悪くした私は、保健室に向かっている最中だった。
酔った大人のような足取りで、なんとか保健室までたどり着いた。
しかし、人の気配が無い。いるのだろうか?
「…し、失礼します」
そう言って、扉をそっと開く。
中を見ても、やはり誰もいない…と思ったが、奥から誰かが出てきた。
「どうぞ、一年一組の…“あ”さんかな 」
「えっ、あ…名前…」
「もしかして、名前間違えてしまったかな」
「いえ、名前…間違えて伝えてしまって」
ふむ、と保健室の先生は顎に手を当てた。
この名前をどうにかすることが出来るかもしれない、そう思い
回答を待ってみたが…
「すまないけど、それはもう変更は出来ないんだよね」
「そうですか…」
「あだ名、という程であれば擬似的な変更は可能だけど」
それを聞いて、少しがっかりしたと同時に
首の皮一枚繋がったかな、と安堵した。
そしてもう一度保健室の先生をよく見てみると、声が男性のものなのに反し
胸が膨らんでいることに気がついた。
それでいて、全体のシルエットはやや男性寄り。
髪は短く、顔は中性的。
このひとは一体…
そう思っていると、そんな私の心の声を見透かしたかのように
自己紹介を始めた。
「初めまして、私は旧量産型タイプA。気軽にA先生と呼んでほしいな」
「旧量産型…?」
「こう見えても私はロボットなんだ。昔は、量産可能な個体だったんだけど、
今は工場が潰れたり、素材の値段が高騰したりしてね。もう、タイプAは私だけだ」
そう、肩をすくめながら言った。
このひとが、ロボット。
言われても信じられない、それくらい精巧に作られていた。
確かに、瞬きは一切していない。
呼吸もしていないし、気配も感じ取れない。
まるで、そこに誰もいないかのような不思議な雰囲気を放っていた。
とりあえず、なぜ保健室に来たか。
その理由を話すことにした。
「なるほど、呼吸が荒くなって汗が止まらなくなった、と。
今は治まっているようだね。原因に心当たりは?」
「…北先生のことで……あの、北先生って」
その瞬間、口を手で塞がれた。
力は強くない。ただ、出てきそうになった言葉だけを、押し戻すような。
「言っちゃダメだ…校長は、いつでもどこでも、 会話を聞いているかもしれないから」
「…?聞かれて何か悪いことが…?」
「いいかい、ここの教師について、変だなと感じることがあっても、決して
他人に言っちゃダメだ」
…嗚呼、やはりここはおかしい。
全てがおかしいから、世間一般的に見ればおかしいはずのA先生が、
まともに見えてくる。
いや、実際まともだ。私のことを、庇ってくれた。
多分そういうことなんだろう。
「先生、いいですか」
「…何だい?」
「この学校は…なんですか?」
バチっ、小さく電子音が鳴った音がした。
一瞬A先生の目が赤く光ったが、本人はそれを気にせず、
はたまた何も知らずに質問に答えた。
「当然、ただの…中学校だよ」
コメント
4件
【教えて!校長先生のコーナー】 “ーーマイクテステス…あ、このくだりもういいって? いや、少しくらいカッコつけさせてくれてもいいじゃん? あー、A先生についてですか。彼女…あれ?彼だっけ?…まあ、少し問題がある先生だよね。 前、生徒を勝手に学校から逃していたので、初期化しましたよ。 次も問題行動があれば…最後の1体、勿体無いけど…廃棄、かな。”
みぅです🤍 読了しました。 保健室の先生がロボットって設定、めっちゃ好きです……。しかも「旧量産型タイプA」で「今は工場が潰れて最後の一体」ってところに、すごく切なさを感じました。瞬きしない、気配がない描写が静かに不気味で、でも口を塞いで主人公を守ろうとする優しさがあって、もうA先生推しになりそうです。 「この学校はなんですか?」→「当然、ただの…中学校だよ」の返し、何かを隠してる感じがたまらないですね。続きが気になりすぎます🌙