真夏の日差しが照りつける
ラムネ瓶を片手に持ち”奴”の到着を
待っている
額に汗をかいてきた頃
「待ってた?」
“奴”が来た
胡散臭い笑い方をした”奴”が
ラムネ瓶を傾け喉に流し込む
「当たり前でしょ。どんだけ遅れれば気が済むんだ」
はぁ と大きく溜息をつく
「ごめんごめん。悪いとは思ってる」
本当に思っているのだろうか?
何を考えているか表情からは全く読み取れない
「まあいい。それで、本題はなんだ」
奴からは『話がある』とだけしか
言われていない
「お答えしよう!」
オホンと咳払いをし
「君は殺しに興味があるかい?」
いつもと同じ。全く変わらない表情で奴は問いかけてきた
「はぁ…。急になんだ?」
意味がわからず少し混乱してしまう
「そのまんまの意味さ…。
なんで自分?みたいな顔してるね」
フフッと小さく小馬鹿にしたように笑う奴は お答えしよう!と言い
「ズバリッ!僕が君を好きだからさ!
」
本当に頭がおかしくなってしまったのかと思った。もうおかしいと思うが
「理解不能…だがあんたとは正反対の気持ちだよこっちは。自分のことが好きって理由だけで”殺しに興味があるか”という問いとの関係性はなんだ?」
肩を竦めてそう答える
「…_」ボソッと何かを彼は言った
何かと聞いてみるが話を流された
「まあそれはいいとしてさ。関係性はそんなにない。ただ君と一緒にお仕事したいんだー」
本当に意味がわからない
随分前から変わっている奴だと思っていたがここまでとは思いもしない
「それならその仕事に興味は無いな 」
キッパリとそう言い放つ
そっかー残念…と奴は言っているが…
「じゃあ…タヒんでもらわないと…」
ほら来た。自分の願いが叶わなければすぐにその言葉を奴は言う
決して脅しでは無い。奴は本気だ
「あー…まだ命は惜しい見逃してくれ」
できるだけ冷静でいようとするが
多少恐怖で震えている
「じゃ。一緒にお仕事しなきゃーね」
こういうことは何度もあった。
昔からだ
それもまた小学生の頃の
今日のような暑い日に
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