ジリリリリリリンと、今日もまた、あの、嫌な音が、部屋に響き渡る。時刻は7時5分。パンをゆっくり食べている暇はなく、持って学校へと走る。
雲「行ってきます。」
と小さく呟き、鍵を掛けて行く。あぁ。嫌な学校が近づいてきた…と、思いながらも、今日も、先生に「わざとしてきた」とバレないように、小走りで学校へ向かう。「嫌だ。行きたくない。」と、理由もなく、その思いが、だんだんと強くなっていく。それと同時に、不登校の人が羨ましくも思える。
?「おはよう。今日も遅刻か。もっと頑張れよ?」
そういう担任のうらたさん。
?「まぁまぁ、そんなこと言わんといたってぇな。」
そういう彼は、センラ、という最近、話しかけてくれる人だ。
セ「きっと、雲ちゃんにも色々あるんやに。」
う「そんなのか…?」
雲「いや…ほんと、大丈夫なんで…」
といつも通り、嘘をつく。
セ「なんかあったら、いつでも言ってきぃな?」 溜め込むのは危険やで。と、隣の席のセンラくんが優しく言ってくれる。
言えたら言えてんだよな。と思いつつも、
雲「はい。わざわざありがとうございます。」
と、一礼をする。センラくんはニコッと微笑みかける。
う「じゃ、授業始めるぞ~」
と大声で言い、みんな席に着くため、私も席に着く。そういう毎日を過ごす。今日も変わってなくてよかった。そして、当番でもないのに、日課として、当番の人もあげない花に、水をやりに行く。ピンクの植木鉢で、とっても可愛く、その可愛さとは少し違う、綺麗な花が咲こうとしている。私の心とは程遠い。私の心はぐちゃぐちゃだ。私の中にある、ピンクの植木鉢の蕾が愚かしく見えてくる。なんでだろ。同じ種類なのに。
セ「何してるん?」
雲「わぁっ…びっくりした…」
セ「んふふw驚き方可愛いw」
雲「水やりです。」
セ「誰が水やってんねんやろって思ってたんや~、雲ちゃんやったんやなぁ…誰も、水やらんから、ちょっと心配やったやねん。いつもやってんの?」
雲「はい…まぁ…」
セ「へぇ…偉いなぁ…」
雲「そうですかね…」
セ「ふもひゃん、ひょっひひて(雲ちゃん、こっち見て)」
雲「…?」
と向いたら、センラくんが変顔をしている。
雲「ふふw」と笑う。一応これ、作り笑いなんですよね。うまく笑えてるかな…ちゃんと笑えなきゃね。大した取り柄も無いから。
空っぽが埋まらないこと。全部バレてたらどうしよ。そう思いながら、やっぱり、センラくんのことが好きだ。こんな自分を笑わそうとしてくれる。センラくんが。そう思うと胸がきゅうと締めつれられる。
セ「笑ってくれたwよかったw笑わへんかったらどうしよ思ったわぁw」
よかった。うまく笑えてたみたい。こんなこと思ってますけど、実は心の中ではめちゃめちゃニヤニヤしてます。
キーンコーンカーンコーン
セ「あ、なったな。行こか。」
雲「はい!」
~次の日~
じりりりりりりりじりりりりりりり
いつもは一回で止める目覚まし時計。今日はなぜか、何回鳴っても、止める気は起きなかった。そして、布団に包まる。…まだ響いている。じりりりりりりそれ以外の音は、この部屋にはない。
心の中の悪魔が囁く。いつも恐れていた事。「今日ぐらい休んでもいいじゃん」一回休んでしまったら、連続で休んでしまう気がして、怖かった。でも、いつも頑張ってるんだし…今日ぐらい…と思い、気がついたら、学校に休む連絡を入れていた。
(はぁ。やっちゃったなぁ…休んじゃった。とりあえず、アニメでも見よ。)
と思い、家事をしながら、垂れ流しで見ていた。家事が終わってひと休憩。疲れて横になった。気がつけば、もう7時。(寝ちゃってたんだ。こんな時間に。夜眠れないだろうなぁ…)など思い、適当な考えで、夕食を作っていた。
ピーンポーン
雲「はーい」
そういい、でる。
(何頼んだっけ…)
そんなことを考えながら。まさか、来るとは思って無かった人。センラくんが立っていた。
セ「やっほ。きたで。急に来てごめんな~!大丈夫やった?」
雲「う、ん…大丈夫…です…」
まさかのセンラくんで、驚きが隠せない。
セ「ほら、休んだことなかったやんか、一年の頃から。」
そういえばそうか。連続で休んでしまう気がして、怖くて、休めなかったんだっけ。そんなことはどうでもいい。とりあえず、センラくんを上げないと…
雲「そうでしたっけ…あ、ここでもなんだし、上がってください。」
と、提案する。
セ「え…いいの…?」
雲「はい、別にいいですよ」
掃除したばっかだし。
セ「じゃ、お邪魔します…」
と、少し緊張気味なようだ。新鮮でかわいい。
セ「綺麗やなぁ…」
雲「ふふ、ありがとうございます。よかったらご飯食べていきません?」
セ「いいの?!?!」
雲「はい!お口に合わないかとしれませんが…」
セ「え、もしかして、雲ちゃんの手作り…?」
雲「はい、そうです。」
セ「やったぁ!!!」
そんな喜ぶことか…?と、思いながら、やっぱりはしゃいでてかわいい。
それから、ジェンガやったり、ゲームやったり。敬語を外せと言われたり。楽しい時間を過ごせた。
暫くして、
セ「じゃあ、そろそろ帰るわぁ、ありがとうな~!」
雲「いえいえ!こちらこそ、ありがとう!」
セ「また明日ね~」
雲「うん!また明日!」
そう言って、その日は疲れたので、お風呂に入って、寝ることにした。
~数日後~
その日を境に火曜日は休むようになってしまった。それと同時にセンラくんとも仲良くなり、でも、少し怖くて。センラくんが近づこうとすると、一歩一歩後退りしてしまう。申し訳ない…心も後退りしてるようで。「また明日ね」と言うたびに、喜びより、安堵が先に来てしまう。
徐々に休む回数が増えていき、今では不登校だ。だっていきたくないんだもん。一応のため、言っておくけど、センラくんには、休んでいる理由を言ってない。頑張って、積み上げたものが、私の休んでいるこんなしょうもないもので壊れてしまう、そう考えると、少し、いや、だいぶ恐ろしい。そのため、取り繕っている。ちゃんと笑えなきゃね。大切が壊れちゃうから。幸せな明日を、楽しい明日を願う。ただ、底無しの孤独をどうしよう。そう思う。
~次の日~もう、うめき声しか出ないよ…どうしよう…日に日に視界が歪んで見えるし…虹も…綺麗だとは思えない。私だって綺麗って思いたい…みんなにはくだらない事。そんなことわかってる。分かってるからこそ、苦しい。もう、無理だよ…センラくん…ごめんね…もう、どうしようもないの…そう考えると、胸がぎゅうっと苦しくなる。布団に包まりながらそう思う。私の中にある、枯れ落ちた蕾がこんなにも汚らわしくて、いじらしい。
いつだっけ。ショッピングモールに行ったんだよ。一人で。それでさ、センラくんを見つけだんだよね。だから、声をかけようとしたの。でも、腕組んで、女の人をつれてたの。だから、いっかって、思って…(だめ、だめだよ。雲。そんなこと考えちゃ。センラくんにはセンラくんの好きな人がいるんだから。ね…)って考えて、自分を抑えようとした。だけど、抑えきれなくて。あぁ、初恋が呪いになっちゃう…怖い…あぁ、諦めたって言わなくちゃ…ノイズが頭の中で鳴り止まない。頭痛がひどい。バタッ。あ、倒れちゃった。薄らと見える。センラくんが気づいちゃった…すごい心配そうな顔しながらこっちに来ちゃう…あぁ、あの子の言うとおり、終わりなんだ…
(ここ…どこ…?あ、病院か…でもなんで…?…倒れたんだった…)そんなことを考えながら、病院で、目が覚めた。センラくんがベッドに突っ伏して寝てる。よく見ると、ほんとかっこいい顔してるなぁ…
セ「んぅ…ッ!!!!おきたん?!?!」
と、呂律が回っていない声で驚く。
雲「うん…おはよ…」
セ「よかったぁ…1週間も寝とったんやで?!?!」
雲「そんなに寝てたんだ…」
いきなりハグしてくる。力強く。
セ「よかったぁ…ほんまによかったぁ…」
と、涙を流しながら言ってくれる。そんなことで泣かないでよ…あぁ…幸せになっちまうよ。あぁ、失うのが辛いな。こんなに優しいセンラくんを。しばらく、センラくんと話した。深掘りはされなかった。休んでる理由とか。そう言うの。
全部がムダになったら、愛した罰を受けるから。
あ、そういや、夢。見たな…酷く優しいあなたの胸で泣けたらどうしよ。これは私がずっと考えてた事。
センラくんの腕の中で、力強くハグされながら、私が嫌だった事、辛かったことを言いながら、泣いてる。
最後見たのはそんな夢。
(よし。センラくんも帰ったし。やるか。)
そう思い、カバンから縄を出し、片方を輪っか状にして、輪っか状にした反対側を、天井からぶら下げた。そして、センラくんへの手紙を机の上に置いて、私、ちゅうぶらりん。
さっきまで泣いてました。どうも雲です。泣いてた理由は、私の友達が不登校で、そこの子と今日、すれ違ったんですよ。そしたら、顔隠されて、顔も合わせたくなかったみたいで、そんなことされたら普通に傷つくじゃないですか。それがずっと引っかかって(親友と遊んでる時は忘れた)、寝ようとしたら、ずっとフラッシュバックして、何回も、何十回もずっとしてきて、寝るのが怖くなってきたんです。(普段、耳って震えないじゃないですか、でもなんか耳震えてきたんです。)それで、しんどかったからtiktok見てたら、ヨルノさんって言うまだ始めてから2ヶ月のVの方の投稿見て、泣いて、ちょっとしたら、キヨの名言集みたいなの流れてきて、泣きました。ヨルノさんで泣いた時、なんか知らんけど、「涙の味で感情がわかる」みたいなの思い出して、舐めてみたんです。そしたら、しょっぱくて調べたら「怒り、悔しい」って書いてありました。それまで悲しみだと思ってたんですけど、多分悔しかったんだと思います。「頼られてたのに何もしてあげられなかった」「何も答えてあげられなかった」って言う感情があるんだと思います。
って言うしょうもない報告です。
コメント
4件
自分が怖いよ
"やったやねん"だってよ こんな言葉使わないよ(誤字)
さらっときしょ発言してんの笑うわ。涙は☆☆☆もんじゃねぇ。