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コメント
5件
気づかないうちに二十三話まできちゃいました!マジで好きです!一番悲しいのって恋愛系だと思うんですよ!だから主さんの書いたこのお話めっちゃ涙ショックしましたありがとございます!次のお話しも期待してます!すいません語彙力なくて!
わぁ~!ブラックな涼ちゃん最高です!今までの話を涼ちゃん目線から見れるの楽しいです!続き楽しみにしてます😊
藤澤 side …
若井を監禁した廃ビルから出ると、辺りはまだ賑やかな人の声が微かに聞こえた。左手に着けた腕時計を見ると、時刻は23時を迎えようとしていた。
「…急がなきゃ」
大きく息を吸ってから、僕は小走りで廃ビルを後にした。
若井を殺さなかったのには、ちゃんと理由がある。それは、まだ若井が必要でなくなったわけでは無かったからだ。もし、この薬に例の効果がなかった場合、僕は取り返しのつかない罪を犯したことになってしまう。まだ元貴に会わない限り、この薬が本物なのかは分からないのだ。要するに、若井を生かしたのはリスクを考えてのことだった。
…まぁ、もしこの薬の効果が本物でも、僕はもう立派な犯罪をしてしまったんだけどね。
そんなことを考えながら、僕はくらい夜の街を1人走った。
廃ビルから出て5分ほど経った。今、目の前にはあの日僕が見たあの大きなマンションが立ちはだかる。
「行かなきゃ、」
僕は握った拳に力を入れ、マンションのエントランスを抜ける。
あっという間に若井の持っていた鍵に書かれた部屋番号に着いてしまった。ここを開けたら、君が待っているのかな?少しの不安と期待を胸に、僕は鍵穴に鍵を入れる。
ガチャッ
扉の開く音と共に、眩しくて暖かい光が零れてくる。
「……ただい、ま、?」
恐る恐る家の中に足を踏み入れると、玄関にはアロマの優しい匂いが充満していた。そしてその隣には、誰かが撮ったのか、楽しそうに微笑み合う2人の写真が綺麗に飾られていた。
その時、ドタドタと走ってくるような人の足音がした。
次の瞬間、突然力強く抱きしめられた。
「おかえり!!」
「ぅわっ、!」
目で確認するよりも先に君を感じたのは、僕の鼻だった。優しくてほんのり甘い香りが僕の嗅覚に届くと、すぐに脳が君だと理解したかのように。
「元貴っ、…?」
「おかえり、遅かったね」
ふにゃっと僕の大好きな笑顔で笑いかけてくれる元貴。あぁ、やっと辿り着けた。僕の想像していたものが今、現実となっている。だが、そんな考えもすぐに否定されてしまう。
「滉斗いつも22時には帰ってくるのに、今日遅かったからすっごく心配したよ」
……そっか、僕は今”若井になりきっている”のか。後悔なんてないはずなのに、なんだか心の奥ではあの日の僕の思いがフツフツと蘇ってこようとしていた。
「早くリビングいこ?俺滉斗にいっぱい甘えたい」
元貴は僕の腕に抱きつき顔を埋めながらそう呟いた。
「…そうだね」
今の僕は、ちゃんと若井になりきれているのかな?
かなり間が空いてしまっていましたね…
大変お待たせしました🙊‼️
最近作者は毎日体育祭の練習でして…
皆さんの学校もそろそろ
体育祭の時期ですかね?
作者は運動音痴なので、
クラスの足を引っ張らないように
必死なのです😭❤️🔥
ではまた次のお話で^^
NEXT ▶︎ ♡1,000