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「拓馬くんおはよ」
何もかもがいつも通り。昨日のことがなかったなら、僕も笑って挨拶できてたんだろうな…
「真白…」
僕の不安がってる顔を見て真白は笑う。本当に真白は何もなかったかのように振る舞ってるけど、僕はそんな真白をみることがとてもつらい。真白も真白なりに何かを抱えてるんだろうってことくらいわかってる。僕は人の心の声を聞けるくせに、真白を助けることができない。真白の心だけ聞けない。それがどれだけつらいかなんて、真白はきっと考えてないんだろうな…真白の心が聞けないのは前からだ。例えば今だって…いつも通り。いつも通りに聞こえもしない真白の心に耳を傾ける。返ってくる結果なんて分かりきってるのに、なんどもやってしまうのは…もう癖のようなものかもしれないな。ほら…やっぱり聞こえないだろ…?
(朝から拓馬くんと話せて嬉しかったけど心配かけさせちゃったよね…)
「ほら…やっぱり聞こえな…?」
僕は言葉を切ってしまった。だって、ましろの心の声が聞こえたから。聞こえたんだ、真白の心が。僕は心が聞けたことに驚く反面、とても赤面していた。
(朝から僕と話せて嬉しいってなんだ!?)
ほんとに…真白がわからない…