大きなため息と共に空を見上げる
雲ひとつない真っ青な空
まるで僕の心みたいだった
いつも通りの毎日
朝起きて、学校に行って、部活して…
家に帰って勉強…
ただそれだけ…
(朝)
今日も待ち合わせの5分前…
みんな遅れてくるのは分かってるのに少し早く集合場所に着いてしまう
優真)…
優真)(そろそろ来る頃だと思うけど…)
優真)(本読んどこうかな…)
一人という寂しさを埋めるために鞄から本を取り出す
優真)…面白くない
明人)おはよー
詩)おはよう
詩)優真くんもう来てたんだね
優真)おはようございます
優真)他の皆さんはまだ来ないですか?
明人)たくぱんはそろそろ来るんじゃね?
はるさんの予想通り、たくぱんさんがやってきた
拓人)おはよー
優真)おはようございます
拓人)あいつらまだ来てないの?
詩)まあ、もうちょっと待ってみよう
明人)そうだな
5分が経とうとしている
まだ残りの4人が来る気配がない
ほんと気楽だなあ
先輩たちと話していると聞き馴染みのある声が聞こえた
晴太)おはよー!
義盟)遅れてごめんやでー
詩)ようやく来たか…
詩)後はあの2人…
晴太)え、あいつらまだ来てへんの?
明人)うん、まあもう少しで来るんじゃね?
晴太)あいつら遅くない?
拓人)お前が言うな
晴太)うるせえな、ゴミドリ!
晴太)あいつらより早く来ましたー
拓人)はいはい、五十歩百歩
晴太)チッ
詩)お前ら落ち着け…
朝から元気だなあ
まあ、あれでも付き合っているからな
山田さんとたくぱんさんの喧嘩している声が住宅街に響く
2人の喧嘩している声に急かされるように残りの2人がやってきた
麗)遅れてごめんなさい!!
想)寝坊しました!
明人)やっぱりか…
明人)全員揃ったことだし学校行くぞー
本を鞄に直し、歩き出す
ほんと朝から騒がしい…
けど、その騒がしさが心地いい
はるさんとうたくんは部活の話してるし、
山田さんとたくぱんさんはまだ喧嘩している
そーちゃんときゅーちゃんは学校の課題の話
此処にいてすごく楽しいんだよな
義盟)優真くんさっき本読んでなかった?
急に話を振られて思わず驚く
優真)うわっ!
義盟)おーびっくりしたw
義盟)まさかそんな驚くなんて思ってへんかっ たからw
優真)すいません
優真)ぼーっとしてました…
優真)何の話ですか?
義盟)ん?優真くん何の本読んでたんかな〜っ て
優真)さっきは小説読んでました
義盟)小説か〜
優真)読みます?
義盟)いや、漫画で結構やわw
優真)w
優真)なんだ、こむさん小説に興味持ったのかと
義盟)まさかw
義盟)優真くんが難しそうに読んどったから気 になっただけ
優真)え?
こむさんの言葉に疑問を持つ
さっきまで読んでいた小説は確かに内容が少し難しい
けど、中学生ぐらいなら読めるような内容だ
だからこそ違和感を覚えてしまった
優真)難しそうに読んでましたか?
開いた口から言葉が出てきた
聞くつもりは無かったのに
怖くなって黙っているとこむさんが口を開いた
義盟)うーん、難しそうってより退屈そう?
義盟)優真くん小説読んでるはずやのに楽しく なさそうって感じやったかな
優真)そう…ですか
周りから見て楽しくなさそう?
こむさんだけが気づいた?
他のみんなは気づいた?
気づけば不安が頭の中でぐるぐるまわっていた
周りの景色もがぼやけるぐらい
そこから先、会話が頭の中に入ってこなかった
ずっと心に黒い霧がかかってるような感じで
いつの間にか学校の門の前まで着いていた
前を歩くはるさんたちを追いかけて、生徒会と先生が並ぶ門を不安と共に通り抜けた
明人)じゃあまた昼休みに
晴太)遅かったら先食べてるからな
麗)分かりました
麗)ではまた後で!
いつものようにお昼ご飯の約束をして各自の教室に向かう
もはやルーティンになっている
そして僕は自分の教室に向かった
地獄のようなあの空間に…
優真)昼休みまで楽しい時間はおあずけか…
そう誰にも聞こえないような声で呟いた
コメント
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うわーい! よきー! いいね1000押しといたー!
推しカップルが、話し合っているところを見たら 死にかけるのは自分けかな