コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
優菜「う”~」
寝てた?時間は・・・7:30?約束が8:00だから・・・やばっ!○○まで車で30分じゃん!8:00までにつくかな?
私は急いで支度をする。自分の席でそのまま寝ていたので首が痛い。ふと、太宰さんの席を見る。これは・・・見てしまった。太宰さんの机には一凛の花、ガマゾミがぽつんと置いてあった。とほぼ同時に太宰さんと目が合った、私はすぐに目を背けると次は乱歩さんへと目を向けてしまった。手にはアネモネの花が握られて、表情は少し寂しそうだ。どんどん空気が悪くなっていくと思い、手ばやに荷物をまとめ、依頼場所へと向かう。太宰さんからの視線が痛かった。
優菜「ここでいいよね?」
ここは待ち合わせをしている○○だ。今は8:10。10分遅刻してしまった、恥ずかしい。
優菜「依頼人さんどこかな・・・」
周りを見ても誰もいない。私は不思議に思いながら近くにあったベンチに座る。私は北海道生まれなのでヨコハマは正直暑かった。今日は比較的涼しいのでクローゼットの奥底にあったパーカーを着ている。
探偵社には太宰、乱歩がいた。乱歩は相変わらずアネモネを握っている。ほかの社員たちは定時になったので帰ったようだ。
しばらくすると、太宰が椅子を立ち、扉へと手をかける。
乱歩「・・・・」
乱歩はムスッとした顔で何かを言おうと太宰を見ていたが、またアネモネへと視線を移した。
時計を眺める。8:30、あれからに十分たっても誰も来ない。ここは、○○は通行があまりなく、人気のない場所の一つだ。
???「もしかして、城井優菜?」
後ろから急に声が聞こえ、私はびくっと体を震わせた。
優菜「わっ!あ・・・すみません。あなたがあの手紙の依頼された方で合っていますか?」
???「うん。私のこと、覚えてるよね」
優菜「え~と・・・」
帽子を深くかぶっているせいか、うまく顔が見えない。依頼人さんはあ、外すの忘れてたといって帽子をとる。その顔を見ると私はなつかしさを覚えた。と同時にあの時のトラウマも。
優菜「!あ、、・・・・」
???「何か言うことはないの?あ、じゃないでしょ?私、ずっと探してたの。優菜のこと」
ニコッと笑う依頼人。この子は中学生の時いじめてきたリーダー的存在だった子だ。名前は忘れた。否、忘れたんじゃなくて、思い出したくないだけかもしれない。そんなことよりも私は聞かなければならないことがあった。
優菜「なんで今頃になってきたの?私への依頼って何?」
いじめっ子「いったでしょ?今までずっと探してたの」
優菜「じゃあ依頼のほうは?」
いじめっ子「えっとねー・・・優菜を消すことかな♪」
そういうとその子は腹部に何か刺してきた。その瞬間熱い激痛が走るが、私は冷静に治療する。このことには慣れていた、だって他のいじめてくる人たちも同じように依頼をして、色んな方法で私を殺そうとしてきた。そのたびにどれだけ私のこと殺したいの?って思う。
いじめっ子「これじゃあだめだよね。皆色んな方法を試しても冷静に対処するから殺せないって言ってたのも頷ける」
優菜「なんで私を殺そうとしてくるの?私は貴女達の人生をめちゃくちゃになんかしてないし、迷惑もしてない」
いじめっ子「よく言うわ、私は貴女が視界に入るだけで目障りで、迷惑なの!」
優菜「そうなんだ。じゃあなんで私とかかわってくるの?人はコントロールすることができない。嫌いな人からは自分から離れることしかできないの」
いじめっ子「煩い!!貴女がどっかに行ってよ!私はここを動きたくないの!!」
そういいハンマーを頭上へあげ、思い切り振りかざしてくる。これはよけらんないな~・・・絶体絶命じゃん?私は目をギュッと瞑る。だが、頭に衝撃はわたらなかった。そして、私をいじめていた子は舌打ちをし、ハンマーを投げ捨て、そのまま逃げて行ったと思う音が聞こえてきた。私は瞑っていた目を少し開ける。すると、前には太宰さんの姿が。
優菜「だ、太宰さん?!なんで・・・」
太宰「優菜ちゃん・・・ごめん」
優菜「え?」
意外な言葉。なんで謝るの?太宰さん・・・なんでここにいるの?
優菜「太宰さん・・・なぜ謝るんですか?」
太宰「だって私は優菜ちゃんの挨拶や会話を無視してしまったり、他にもひどいことをしてしまったり・・・」
優菜「・・・・」
数分の沈黙が流れる。異能力を使うときは今だろう。今・・・私はなぜ太宰さんがこのタイミングで謝ってきたのかを知りたかった。太宰さんの異能は無効化だけど、私の異能は物理的に触れないので太宰さんの異能は発動しない。あの日以来、一度も使わなかった異能を使おう。使って、太宰さんの気持ちを知ろう。
太宰(私はなんてことをしてしまったのだろう?無視なんて・・・好きな人にする行為ではないよね。優菜ちゃんはどう思っているのだろう、嫌いになってしまっただろう。今言っても許されることではないし・・・)
優菜「!!」
自然と涙が頬を伝う。太宰さんは・・・私を嫌っていなかったんだ。否、逆だったんだ・・・私が勝手に嫌いって思っていただけなんだ。ちょっとすっきりしたかも。
太宰「優菜ちゃん?!なぜ泣いているんだい?」
優菜「なんでもありません。それと許してますよ。後、私は最初から怒っていません」
太宰「・・・異能力、使ったんだね」
優菜「はい!」
やっぱり気付かれた。・・・なんか、太宰さんの顔がどんどん近づいてきてる気がする。
太宰「」
優菜「ふぇ?!」
一瞬何が起きたのかわからなかった。私の頬に太宰さんの唇が・・・・え?いやいやいやいやいや・・・・どういうこと?
太宰「あ!ごめん。つい・・・」
太宰(私としたことが・・・無意識にやってしまった)
優菜「・・・可愛い」
太宰「え・・・・」
あ、つい口に出してしまった。でも・・・本当のことだから大丈夫でしょう!このまま行こう!てか今って告白シーンじゃない?私、いじめっ子に殺られそうになってただけなんだけどな・・・。
優菜「ほ、、本当のことを言っただけです!」
太宰「・・・優菜ちゃん、私と付き合ってはくれないかい?」
唐突!返事・・・返事・・・え、めっちゃ迷うんだけど。今心臓バクンバクンだよ!
優菜「えーっと・・・えーっと・・・少し、考える時間をください」
太宰「わかった。ゆっくり考えてね」
優菜「はい。・・・よければ私の家に泊まりませんか?もう夜遅いですし・・・厭ならいいです」
太宰「じゃあお言葉に甘えさせてもらおうかな~」
あっさりOKしてるし・・・ま、まあ美緒がいるんだし大丈夫だ!