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◇◇◇◇◇
エンジェル事変はかく語りき。
「というわけだ。俺はアキラに感謝している。家族だ。だから、ユメも家族だ。」
「ありがどうござびばず!」
「俺はお前に会えて、ものすごく嬉しいんだ。この街にいる間は、遠慮なく、なんでも好きにしてくれ。家族だから、なんでも聞いてやる。
おい、ザーク!お前暇だろ。
ユメたちと一緒に行って、宿取ってやれ。
宿代は俺個人で払うから、主人に言っといてくれ。
そのあとは、ギルドに行って、冒険者登録を手伝ってやってくれ。頼んだぞ。
俺もそろそろ戻らないと行けないしな。連絡が来てから、全部すっぽかしてるから、戻ったら大変だ!はははは!
また、ゆっくり時間作るからな!
あ、それと、外ではここの話はするなよ。ただ、お前は、目立つから、アキラの孫ってことで通せ。」
あ、確かに息子だと、明らかに年齢が合わないからということやな。ありがとうございます。
「あー、わかった。任せとけ!それじゃ、いくぞ、ユメ!」
「はい、ありがとうございます!」
僕達は、ザークさんに付いて、お城を出た。
「なあ、ユメ。親父のあんな嬉しそうな顔、久しぶりに見たよ。俺も当時は15歳だった。あの日のことはよく覚えてる。」
「俺も嬉しいよ。今日はいい日だ!ははは!」
本当にありがたい。本当に暖かい。
「宿探しは俺に任せろ!
アキラは風呂付にこだわってたからな。おすすめがある。」
「やった〜、お風呂なんだよ。」
「はい、興味深いですね。ふふふ。」
「せやな。風呂は密着風呂やー。」
お、みんな喜んでるぞ。グフフ。
「ザークさん!この世界では、お風呂は一般的なんですか?」
「難しい質問だが、この街は、他よりも宿には普及している方じゃないか?
湯の出る魔道具があってな。
当然、値段はそれなりにするから、街でしか見られないがな。魔力を通すと、湯がでるってやつだ。
そういえば、お前、魔力は大丈夫か?」
「はい、そこそこはあると思います。大丈夫です。」
超回復もあるんで、たぶん確変で出せますよ。
っと、これは、無限収納もあるし、一つ持っておきたいな。どこかで買えるんやろか?これ本気と書いてマジです。
テレレレッテレー♫ どこでもお風呂〜!
うーん、実にいい!
「おー、着いたぞ!ここは飯も美味い!」
「なんか、お腹空いたね〜!」
「そういえば、そうですね。」
「そうか、なら、宿取ったら、飯も食っていくか?」
「「賛成デス!」」
おー、またやってる。本当にどこで覚えたの?
おすすめの宿の名は、『おやど・キャリフォーニャ』
ようこそ おやど・キャリフォーニャへ と書いてある。
ウェルカム トゥズィ お・や・ど・キャーリフォーニャ♫
シーン?
中に入ると1階は受付と食堂になっている。
「いらっしゃい!ってザークか。また来たの!って、ほー、珍しいねえ。へー。」
「ミーザ!じろじろ見んじゃねえ!」
「おっと、そうだね。今日はなんだい?」
「こいつたちの宿を取りに来たんだよ。お前のところは風呂付だし、飯も美味いからな。」
「へー、嬉しいね。私はミーザ、ここの主人だよ。よろしくね。で、何泊するんだい?3人だから、1泊3食付で8000Gだよ。」
「ここはちょっと値段はするが、質は俺が保証するからな!とりあえず、10日くらい取っとくか?」
「はい、お願いします。」
「おー、それじゃ、ミーザ!10日で頼む!
代金は全部、親父持ちだ。
あとで、城に行って取ってこい!」
「何があったんだい?
ついにあの領主やらかしたのかい?」
「やらかしてねえよ!
こいつらは、うちの新しい家族だ。
親が金出してやるだけだ。」
「なるほど、隠し子かい?
それにしては、あれだね。」
「それも違う!あれだ……。アキラの孫だ。」
「はぁぁぁ?
アキラってあのアキラか?」
「あー、あのアキラだ!
さっき親父と確認してきた。間違いない。
あのアキラの孫だ。」
少しの間、沈黙の時が流れた。
ミーザさんは、うっすら涙を浮かべている。
何かを思い出しているのかも知れない。
ミーザさんも大事変の経験者だろう。
「あ、ごめんね。いろいろあってね。」
「いえ、初めまして、マサユメです。
ユメと呼んでください。
今日からお世話になります。
よろしくお願いします。
彼女たちは、ハガネさんとコガネさんです。
肩に乗ってるのが、カグヤ様です。」
「よろしくお願いします。」
「よろしくなんだよ。」
「こちらこそ。困ったことがあったら、なんでも言ってね。ザークよりは、頼りになるからw」
「おい!まあ、いいか。とりあえず、飯頼む。」
「今、時間じゃないんだけど、準備するわよ。
おまかせでいいわね?」
「あー、もちろんだ。」
4人+鳥?でお食事をいただきました。確かに元の世界と比べても、遜色ないおいしさでございました。
「それじゃ、また来るからな。次は冒険者ギルドに行くぞ。」
「いってらっしゃい。」
ここは、ご飯は美味しいし、なんと言っても、戻ってからのお風呂付のお部屋が楽しみでございます♪
◇◇◇◇◇