「ほら康二、ほら…もっと詰めて…」
「そんなに押したら、しょっぴーの座る所…なくなるやろ…」
向井は、渡辺の隣に座ろうと…自分の隣を1席開けていた…しかし、ラウールに
「何言ってんの、主役は1番前の真ん中って決まってるでしょ…」
そう言われてしまい、慌てて前へ…
「康二!何で前に来るんだよ…」
今度は右隣を陣取っていた目黒に気付かれて、2人の間に火花が散った…
「はいはい…康二、ここに来な…」
渡辺の左隣に居た平和主義者の深澤が、そう手招きして呼んでくれて…
なんとか向井は、渡辺の横に座る事が出来たのだった
カウントが告げられ、配信がスタートする…
「どうも〜SnowManです!」
メンバー達は全員でネット配信を行い
渡辺の復帰に協力してくれた、ファンへの感謝とお礼を伝えた
「皆んな、ご心配をおかけしました」
渡辺が頭を下げると【おかえりなさい】のコメントが並ぶ…
それに応えて
「ただいま…皆んな」
感激した渡辺が涙を堪えて笑顔を見せると
今度は【泣かないで】と心配そうなコメントが殺到した
「ええグループや…」
そのやり取りに、感激した向井が涙を流し…
それに釣られて深澤が目頭を押さえた
「2人共、泣くなって〜」
そう茶化す、佐久間の目も潤んでいて…
阿部も笑顔で、鼻を啜る…
赤い目をした渡辺が画面に近付き手を振ると、ファンが湧き立ちコメントが溢れた
「?」
定位置に戻って来た渡辺の手に何かが触れる…
「!」
それは、向井の指先で…
それに気付いた向井の方から、指を絡めて握って来た
背中に隠れて触れている為…配信中の画面には映っていない
「本当に、ありがとう」
渡辺が、再び感謝の言葉を口にしたが
それは誰に向けた言葉だったのか…
2人は笑顔でカメラを見つめ、強く手を握り締めた
【完】
このお話は、とりあえずここで終了とさせていただきます。
この小説を読んでいただき、ありがとうございました😊
おその★
コメント
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ありがとうございました🧡💙☺️☺️
